人気ブログランキング | 話題のタグを見る
義_c0169176_21493094.jpg

宮城谷昌光の文庫本。
金文通釈など白川静の著書を中心に漢字研究に20年を費やし、
殷周代の小説を書き上げている。
宮城谷の小説は想像のしようもない甲骨・金文の殷周の姿を、
具体性を持った身近なものとして展開してくれた。
またその面白さは、止められない止まらないという感じで、
あっというまに全巻読んでしまった。
私の父もはまってしまい、2回目を時代順に読んで
面白がっている。

義_c0169176_2149471.jpg

左の義は、羊の角の印象的な金文を選んで作字してみた。



ただしい・よい

羊と我とからなる。
我はノコギリの形。
だが、仮借でノコギリの意味は持っていない。
犠牲の羊は綺麗なものでなければならないと、
ノコギリで切って立派なよいものであることを調べた。
犠牲に欠陥がなく、神意にかなうものとして
「義(ただ)しい」の意が生まれた。

王羲之の羲の字は我の下に
羊の足がついており、
犠牲の意味を持っている。
by mteisi | 2010-02-18 22:02 | 語源で遊ぶ


<< 行      辺 >>