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古今和歌集42
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はつせにもうづるごとにやどりける人の家にひさしく宿らで、ほどへてのちにいたりければ、「かの家のあるじ、「かくさだかになむやどりはある」といいだして侍りければ、そこにたてりけむめの花ををりてよめる
   つらゆき

人はいさ 心もしらず ふるさとは
花ぞ昔の かににほいける

初瀬観音に参詣するたべに宿っていた人に家に、長らく宿泊しないでしばらく時がたって後に行ったところ、その家の主人が「このようにちゃんと宿はあるのに」いおいったので、そこに植えてあった梅の花を折とってよんだ歌。

さどうですか、あなたは私のこともご存じなくそのようにおっしゃるが、昔なじみのこの宿では、梅の花だけが私の心をよく知っていて、昔とかわらぬ香りで私を迎えてくれることであるよ。
by mteisi | 2010-06-04 23:21 | 古今和歌集


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