旧字は單 タン・セン ひとう・うすい・つくす
楕円形の楯に二本の羽飾を着けている形。
古くは狩猟と軍事とは相関するもので、
ともに盾で身を守りながら行動する。
狩の初文は獣で盾と犬とにしたがい、
戰は盾と戈とにしたがう。
古くは十分な防御施設がないところでは、
大きな盾を並べて守ったので、
それを単處といった。
また、
軍は三組で編成されそれを三単といった。
その一隊が単で、
三隊を軍とし、その隊が単位となった。
一隊だけを単一という。
それから単衣・単行の意味が生まれ、
孤独で貧しいことを単寒という。
金文は絵画的で面白いが、そこに個性を溶かし込むのが難しい。
楷書と行書との中間くらいでかいてみたが、
長年好んで書いてきた字形の癖が、個性になってくる。
年の経かたで趣が変わるのだろう。
そこのところが面白い。