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邂逅の邂を書こうと思って、
邂逅を調べてみたら、
偶然出会うの文字が飛び込んできた。
偶が書きたいと思い、
書いた書。

何となく人の形に見えるなとおもいながら、
偶を字統で引いてみると、
ひとかた・でく
とあった。
禺は顒然たる姿の神像で、
そのように作られた「ひとかた」
を偶というとある。
木偶・土偶・偶像のようにいう。
で、
顒然の意味が分からなかったので
旺文社の国語辞典でギョウゼンをひくと
凝然(じっとしてうごかないさま)しか
のってなかった。
そこで顒を字統でひくと
おおきな頭とあり
禺は頭の大きな蛇の類で
そのようなものが顒然として
首をもたげる形で
恐るべく威厳のあるさまを
顒若・顒々という。
とあった。

そこで禺をひくと
おそらく頭の大きな虫の形であろという。
つづけて
[山海経、海外北経]に禺強の名がみえ、
これは海神である。
[荘子、大宋師]にも、
北極に禺強が立つというが、
禺の字の下半分は禹と同じく
雌雄の竜が相交わる形で、
禺はおそらく神をいう字であろう、
という。

偶然はたまたま出会うということだが、
字統を見ていると、
未知の神との遭遇に
おもいが行ってしまった。
by mteisi | 2012-05-13 07:06 | 自作の書


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