同洛陽李少府觀永楽公主入蕃
孫逖
邊地鶯花少 年來未覺新 美人天上落 龍塞始應春
洛陽の李少府の「永楽公主の蕃に入る觀る」に同ず
孫逖 そんてき
邊地鶯花少なり 年來れど未だ新たなるを覺えず 美人天上より落つ 龍塞始めて應に春なるべし
北方の辺境の地は寒さもきびしく、鶯の啼くことも、花の咲くこともすくないから、年が明けてもいっこうに新しい気分になることはない。ところが、そこへ永楽公主とおっしゃるお方、すばらしい美しいお姫さまが、まるで天から降ったようにお輿入れなされることになった。さびしい蛮地に始めて春が来たというわけ。(おきのどくなという意味が言外にふくまれている)。