贈蘇綰書記
杜審言
知君書記本翩翩 爲許從戎赴朔邊 紅粉樓中應計日 燕支山下莫經年
蘇綰書記に贈る
杜審言 としんげん
知る君が書記本翩翩 爲に許す戎に從って朔邊に赴くを 紅粉樓中應に日を計ふべし 燕支山下年を經ること莫かれ
君はもともと掌書記の任にふさわしい才能のすぐれていることがわかっていた。それで従軍して北方へ赴任することを承諾されたものを思う。しかし、お宅では美しい人が君が役を終えて帰ってくるのを、日をかぞえて待っていられることだろう。臙脂山、べにの山などという、なまめかしい山のふもとで、あまり何年も何年もわが家を忘れて長居しないことだね。