清平調詞三首 其一
李白
雲想衣裳花想容 春風拂檻露華濃 若非群玉山頭見 會向瑤臺月下逢
清平調詞 三首 せいへいてうし さんしゆ
李白 りはく
雲には衣裳を想ひ、花には容を想ふ。 春風檻を拂うて露華濃なり。 若し群玉山頭に見るに非ずんば、 會ず瑤臺月下に向って逢わん。
雲を見れば、美しいお方の衣裳が想われ、花を見れば美しいお方のお顔が想われる。春風がそよそよと欄干をはろうて吹き、露の玉がしっとりと置いた牡丹のあでやかさ。西王母のすみたもう群玉山のほとりでお目にかかるのでなければ、きっと、玉をちりばめた瑤臺のうえて、さんさんとふりそそぐ月の光のしたでお逢いするにちがいない。