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顧況
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聽角思歸
 顧況

故園黄葉滿青苔 夢後城頭曉角哀 此夜斷腸人不見 起行殘月影徘徊

角ろ聽いて歸るを思ふ
 顧況

故園の黄葉青苔に滿つらん 夢後城頭曉角哀しむ 此の夜斷腸人見えず 起行すれば殘月影徘徊

ふるさとの庭だ、黄ばんだ落葉が青苔の上にいっぱい散りしいている。と思ったとたん目がさめた。夢だったのか。町の城壁の上から、夜明けの角笛の音が悲しげにひびいていた。こよいのわたしは、ひとり寝床から飛び出して、そこいらを歩きまわると、有明の月かげがそとを、うろついていた。
by mteisi | 2013-12-09 17:17 | 唐詩選七絶


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