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荘子31
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斉物論篇 第二
一之一
南郭子綦、隱几而坐、仰天而嘘、嗒焉似喪其耦、顔成子游、立侍乎前、曰、何居乎、形固可使如槁木、而心固可使如死灰乎、今之隱几者、非昔之隱几者也、

南郭子綦、几に隱りて坐し、天を仰いで嘘(いき・息)す。嗒焉として其の耦(からだ)を喪(あす)るるに似たり。顔成子游、前に立侍し、曰わく、何居(なん)ぞや、形は固(もと)よおり槁木の如くならしむべく、心は固(もと)より可死灰の如くならしむべきか。今の几に隱る者は、昔(さき)の几に隱るる者に非(あら)ざるなりと。

南郭之が肘掛けにもたれて坐り、大空を仰いで太い息をはいた。茫然(ぼんやり)としてまるでその肉体の存在を忘れたかのようである。門人の顔成子游がその前に立ってひかえていたが、口を開いた。えた灰のようにすることができる[というのはこのことな]のでしょうか。ただいまの肘掛けに椅(よ)られたご様子は、これまでの肘掛けに椅られたご様子とは違っていましす。」
by mteisi | 2015-10-09 08:14 | 荘子


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