二之五
百骸九竅六臓■(貝亥)而存焉、吾誰與爲親、汝皆説之乎、其有私焉、如是皆有爲臣妾乎、其臣妾不足以相治乎、
百骸九竅六臓そなわりて存す、吾れ誰(いず)れをか親しむことを爲さん。汝皆これを説(よろこ)ばんか、其れ私あり。是くの如くんば皆有(もっ)て臣妾と爲さんか、其れ臣妾は以て相い治むるに足らず。
[人の体には]百の骨接、九つの竅(あな)、六つの内蔵がすべてそろっているが、自分はそのどれかを特に選んで愛しようとするか、きっとえこひいきが起こるであろう。もしそうなら、[愛情を離れて]みな召使いのように見なしておこうか、召使いだけでは治められことになるであろう。