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萬葉集148
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高市皇子尊城上殯宮之時柿本朝臣人麻呂作歌一首 并短歌
挂文 忌之伎鴨 言久母 綾尒畏伎 明日香乃 眞神之原尒 久堅能 天都御門乎 懼母 定賜而 神佐扶跡 磐隱座 八隅知之 吾大王乃 所聞見爲 背友乃國之 眞木立 不破山越而 狛劒 和射見我原乃 行宮尒 安母理座而 天下 治賜 食國乎 定賜等 鶏之鳴 吾妻乃國之 御軍士乎 喚賜而 千磐破 人乎和爲跡 不奉仕 國乎治跡 皇子隨 任賜者 大御身尒 大刀取帶之 大御手尒 弓取持之 御軍士乎 安騰毛比賜 齊流 皷之音者 雷之 聲登麻低 吹響流 小角乃音母 敵見有 虎可■(口刂)吼登 諸人之 恊流麻低尒 指擧有 幡之靡者 冬木成 春去來者 野毎 著而有火之 風之共 靡如久 取持流 弓波受乃驟 三雪落 冬乃林尒 飄可毛 念麻■(亻 弖) 聞之繁計久 大雪乃 乱而來礼 不奉仕 立向之毛 露霜之 消者消倍久 去鳥乃 相競端尒 渡會乃 齋宮從 神風尒 伊吹惑之 天雲乎 日之目毛不令見 常闇尒 覆賜而 定之 水穂之國乎 神随 太敷座而 八隅知之 吾大王之 天下 申賜者 萬代尒 然之毛將有登 木綿花乃 榮時尒 吾大王 皇子之御門乎 神宮尒 装束奉而 遣使 御門之人毛 白妙乃 麻衣着 埴安乃 御門之原尒 赤根■(夾刂) 日之盡 鹿自物 伊波比伏管 烏玉能 暮尒至者 大殿乎 振放見乍 鶉成 伊波比廻 雖侍候 佐母良比不得者 春鳥之 佐麻欲比奴礼者 嘆毛 未過尒 憶毛 未不盡者 言左敝久 百濟之原從 神葬 々伊座而 朝毛吉 木上宮乎 常宮等 高之奉而 神隨 安定座奴 雖然 吾大王之 萬代跡 所念食而 作良志之 香來山之宮 萬代尒 過牟登念哉 天之如 振放見乍 玉手次 懸而將偲 恐有騰文

かけまくも ゆゆしきかも うはまくも あやにかしこき あすかの 眞神の原に ひさかたの 天つ御門を かしこくも 定め給ひて 神さぶと 磐がくります やすみしし 吾が大君の 聞こしめす 背面の國の ま木立つ 不破山越えて 高麗劒 和射見が原の 行宮に あもりいまして 天の下 治め給ひ をす國を 定め給ふと 鶏が鳴く あづまの國の 御軍士を 召し給ひて ちはやぶる 人を和せと まつろはぬ 國を治めと 皇子ながら 任し給へば 大御身に 大刀取り佩はし 大御手に 弓取り持たし 御軍士を あどもひ給ひ 齊ふる 鼓の音は 雷の 音と聞くまで 吹き響せる 小角の音も 仇見たる 虎か吼ゆると 諸人の おびゆるまでに ささげたる 幡の靡きは 冬木もり 春さり來れば 野毎に つきてある火の 風のむた 靡くが如く 取持てる 弓はずのさわぎ み雪ふる 冬の林に 飄かも い巻き渡ると 思ふまで 聞きのかしこく 引き放つ 箭の繁けく 大雪の 亂れて來れ まつろはず 立ち向ひしも 露霜の 消なば消ぬべく ゆく鳥の あらそふはしに 度會の 齋の宮ゆ 神風に い吹き惑はし 天雲を 日の目も見せず 常闇に 覆ひ給ひて 定めてし 瑞穂の國を 神ながら 太敷きまして やすみしし 吾が大君の 天の下 まをし給へば 萬代に 然しもあらむと 木綿花の 榮ゆる時に 吾が大君 皇子の御門を 神宮に 装ひ奉りて 使はしし 御門の人も 白妙の 麻衣着て 埴安の 御門の原に あかねさす 日のことごと 鹿じもの いはひ伏しつつ ぬば玉の ゆふべになれば 大殿を ふりさけ見つつ 鶉なす いはひもとほり 侍候へど さもらひ得ねば 歎も いまだ過ぎぬれば 憶も いまだ盡きねば 言さへく 百濟の原ゆ 神葬り 葬りいませて 朝裳よし きのへの宮を 常宮と 高くしまつりて 神ながら そいずまりましぬ 然れども 吾が大君の 萬代と 思ほしめして 作らしし 香具山の宮 萬代に 過ぎむと思へや 天の如 ふりさけ見つつ 玉だすき かけて偲はむ かしこかれども 

澤瀉久孝著「万葉集注釈」2より
by mteisi | 2015-12-08 08:46 | 萬葉集


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