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萬葉集157
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或本歌曰
宇都曾臣等 念之時 携手 吾二人見之 出立 百兄槻木 虛知期知尒 枝■(夾刂)有如 春葉 茂如 念有之 妹庭雖有 世中 背不得者 香切火之 燎流荒野尒 白𣑥 天領巾隱 鳥自物 朝立伊行而 入日成 隱西加婆 吾妹子之 形見尒置有 緑兒之 乞哭別 取委 物之無者 男自物 腋挟持 吾妹子與 二吾宿之 枕附 嬬屋内尒 日者 浦不怜晩之 夜者 息衝明之 雖嘆 爲便不知 雖眷 相縁無 大鳥 羽易山尒 汝戀 妹座等 人云者 石根割見而 奈積來之 好雲叙無 宇都曾臣 念之妹我 灰而座者 

うつそみと 思ひし時に 携はり 吾が二人見し 出で立ちの 百枝槻の木 こちごちに 枝させる如 春の葉の 繁きが如く 思へりし 妹にはあれど たのめりし 妹にはあれど 世の中を 背きし得ねば かぎろひの もゆる荒野に 白たへの 天領巾隱り 鳥じもの 朝立ちい行きて 入り日なす 隱りにしかば 吾妹子が 形見における 緑兒の 乞ひ泣く毎に 取り委する 物し無ければ 男じも 腋挟み持ち 吾妹子と 二人吾が宿し 枕つく 妻屋のうちに 晝は うらさび暮し 夜は 息づき明かし 歎けども せむすべ知らに 戀ふれども 逢ふよしを無み 大鳥の 羽易の山に 汝が戀ふる 妹はいますと 人の云へば 石根さくみて なづみ來し よけくもぞ無き うつせみと 思ひし妹が たまかぎる 灰にてませば
by mteisi | 2015-12-17 08:30 | 萬葉集


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