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荘子206
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一之五
古之眞人、不知説生、不知惡死、其出不訴、其入夫距、翛然而往、翛然而來而已矣、不志其所始、不求其所終、受而喜之、忘而復之、

古の真人は、生を説(よろこ)ぶことを知らず、死を悪(にく)むことを知らず。其の出づるに訴(よろこ)ばず、其の入るに距(こば)まず。翛然として往き、翛然とそて来たるのみ。其の始まる所を志らず、其の終わる所を求めず、受けてこれを喜び、忘れてこれを復(かえ)す。

むかしの真人は、生を悦ぶということを知らないし、死を憎むということも知らなかった。生まれてきたからといって嬉しがるわけではなく、死んでいくからといって厭がるわけでもない。悠然として去り、悠然として來るだけである。[どうして生まれてきたのか]その始まりを知らず、[死んでどうなるか]その終わりを知ろうともしない。生命を受けてはそれを楽しみ、万事を忘れてそれをもとに返上する。
by mteisi | 2016-04-01 07:30 | 荘子


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