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荘子291
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六之一
无爲名尸、无爲謀府、无爲事任、无爲知主、體盡无窮、而遊无朕、盡其所受乎天、而无見得、亦虚而已、至人之用心若鏡、不將不迎、應而不藏、故能勝物而不傷、

名の尸と為ることなかれ。謀の府と為ることなかれ。事の任と為ることなかれ。知の主と為ることなかれ。尽を体して窮まりなく、而して朕(かたち)なきに遊び、その天より受くる所を尽くして、得るを見ることなかれ。亦だ虚なるのみ。至人の心を用うることは鏡の若し。将(おく)らず迎えず、応じて蔵せず。故に能く物に勝えて傷わず。

名誉をうける中心になるな。策謀をです府となるな。事業の責任者にはなるな。知恵の主人公にはなるな。窮極の立場と一つになってゆきづまることなく、形をこえた世界に遊び、自然から受けたままをじゅうぶんに享受して、それ以上のものを得ようとはするな。ひたすら虚心になるばかりだ。至人の心のはたらきは鏡のようである。去るものは去らせ来るものは来させ、あいてしだいに応待して心にとめることがない。だからこそ事物に対応してわが身を傷つけないでおれるのだ。
by mteisi | 2016-06-27 08:00 | 荘子


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