廿
子曰、語之而不惰者、其囘也與、
子の曰わく、これに語げて惰らざる者は、其れ回なるか。
先生がいわれた、「話をしてやって、それに怠らないのは、まあ回だね。」
廿一
子謂顔淵曰、惜乎、吾見其進也、未見其止也、
子、顔淵を謂いて曰わく、惜しいかな。吾れ其の進むを見るも、未だ其の止むを見ざるなり。
先生が顔淵のことをこういわれた、「惜しいことだ[、彼の死は]。わたしは、彼が進むのはみたが、止まるのは見たことがない。」
廿二
子曰、苗而不秀者有矣夫、秀而不實者有矣夫、
子の曰わく、苗にして秀でざる者あり。秀でて実らざる者あり。
先生がいわれた、「苗のままで穂を出さない人もいるねえ。穂を出したままで実らない人もいるねえ。[努力が第一だ。]」