四
子曰、邦有道危言危行、邦無道危行言孫、
子の曰わく、邦ぶ道あれば、言を危しくし行を危しくす。邦に道なければ、行を危しくして言は孫う。
先生がいわれた、「国家に道があれば、ことばをきびしくし行いもきびしくする。国家に道がなければ、行いをきびしくしてことばは[害にあわないように]やわらげる。」
五
子曰、有徳者必有言、有言者不必有徳、仁者必有勇、勇者不必有仁、
子の曰わく、徳ある者は必らず言あり。言ある者は必らずしも徳あらず。仁者は必らず勇あり。勇者は必らずしも仁あらず。
先生がいわれた、「徳のある人にはきっとよいことばがあるが、よいことばのある人に徳があるとは限らない。仁の人にはきっと勇気があるが、勇敢な人に仁があるとは限らない。