書の基本
書の基本から習いたいと来られるが、ほとんどの方が基本は小学校の時に習ったものをきちんとマスターすることと思っておられるのではなかろうか。
小学校は書写教育で書道教育ではないということを、みなさんは知っていない。書写教育は決められた形どおりに写すことで、それ以外の個人の感性や表現などとは無縁の授業。そこで学んだ基本は取るに足らないものなので、あまり気にしない方がよい。ところが、その書写教育を書道教室でもやっているから、書道はとんでもないことになってしまった。
基本とはそれが身に付けば書が理解出来てしまうほどの、内容を伴ったもののはずである。だから私は書の基本を文字を知ることに置いている。筆の使い方にも基本的なものはあるが、書の捉え方によってそれぞれなので一つということではない。だとすると基本は簡単ではない。基本を気にするよりも文字に興味を持つことが第一であろう。
小学校では一般に穂先をとがらせる露鋒という用筆法を指導している。私は最初に難しいが蔵鋒を学んだ方が内容の濃い書になると思うので、虞世南が書いた孔子廟堂碑を基にした書を参考の手本として紹介している。
また、言葉は難しい方が面白いので、大人でも知らない字などを出来るだけ紹介したいと思っている。だが、言葉を考えることも大事なので、手本でない言葉を勝手に書くことも進めている。手本の下には原初文字(甲骨・金文)・篆・隷・行・草を紹介して、記憶の片隅にでも残れば、書に対する思いが今の大人たちとは、違うものになるのかなと思う。
とにかく子供達には、色々な面白い文字があることを、上手に書くことよりも大事に伝えたいと指導に当たっている。
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by mteisi | 2008-08-26 18:29 | 書について


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