カテゴリ:萬葉集( 833 )
萬葉集825
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泊瀬川 流水沫之 絶者許曾 吾念心 不遂登思齒目

泊瀬川 流る水沫の 絶えばこそ 吾が思ふ心 遂げじと思はめ

名毛伎世婆 人可知見 山川之 瀧情乎 塞敢而有鴨

歎きせば 人知りぬべみ 山川の たぎつ心を 塞かへたるかも


澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より



by mteisi | 2017-10-19 07:20 | 萬葉集
萬葉集824
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明日香川 湍瀬尒玉藻者 雖生有 四賀良美有者 靡不相

明日香川 瀬々に玉藻は 生ひたれど しがらみあれば 靡き合はなくに

廣瀬河 袖衝許 淺乎也 心深目手 吾念有良武

廣瀬河 袖つくばかり 淺きをや 心深めて 吾が思へるらむ


澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より



by mteisi | 2017-10-18 07:20 | 萬葉集
萬葉集823
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木綿懸而 齋此神社 可超 所念可毛 戀之繁尒
木綿懸けて 齋むこの神社も 越えぬげく 思ほゆるかも 戀の繁きに
寄河
不絶逝 明日香川之 不逝有者 故霜有如 人之見國
絶えず行く 明日香の川の 淀めらば 故しもある如 人の見まくに

澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より

by mteisi | 2017-10-17 07:55 | 萬葉集
萬葉集821
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闇夜者 辛苦物乎 何時跡 吾待月毛 早毛照奴賀
闇の夜は くるしきものを 何時しかと 吾が待つ月も早も照らぬか
朝霜之 消安命 爲誰 千歳毛欲得跡 吾念莫國
朝霜の 消やすき命 誰が爲に 千歳もがもと 吾が思は莫國
 
澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より


by mteisi | 2017-10-15 07:50 | 萬葉集
萬葉集820
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寄月
三空徃 月讀壯士 夕不去 目庭雖見 因縁毛無
み空行く 月讀壯士 夕さらず 目には見れども 寄るよしも莫し
春日山 々高良之 石上 菅根將見尒 月待ち難し
春日山 山高からし 石の上の 菅の根見むに 月待ち難し

澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より

by mteisi | 2017-10-14 07:59 | 萬葉集
萬葉集819
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寄雨

甚多毛 不零雨故 庭立水 太莫逝 人之應知

甚だも 零らぬ雨故 にはたづみ いたくな行きそ 人の知るべく

久堅之 雨尒波不著乎 恠毛 吾袖者 干時無香

ひさかたの 雨には着ぬを あやしくも 吾がころもでは 干る時無きか


澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より



by mteisi | 2017-10-13 08:32 | 萬葉集
萬葉集818
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寄雲
石倉之 小野從秋津尒 發渡 雲西裳在哉 時乎思將待
石倉の 小野ゆ秋津に 立ち渡る 雲にしあれや 時をし待たむ
寄雷
天雲 近光而 響神之 見者恐 不見者悲毛
天雲の 近く光りて 鳴る神の 見ればかしこし 見ねば悲しも

澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より
by mteisi | 2017-10-12 07:41 | 萬葉集
萬葉集817
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寄鳥
明日香川 七瀬之不行尒 住鳥毛 意有社 渡不立目
明日香川 七瀬の淀に 住む鳥も 心あれこそ 波立てざらめ
寄獸
三國山 木末尒住歷 武佐左妣乃 待鳥如 吾侯將痩
三國山 木末に住まふ むささびの 鳥待つが如 吾待ち痩せむ

澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より
by mteisi | 2017-10-11 07:31 | 萬葉集
萬葉集816
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欲見 戀管待之 秋芽子者 花耳開而 不成可毛將有
見まくほり 戀ひつつ待ちし 秋萩は 花のみさきて 成らずかもあらむ
吾妹子之 屋前之秋芽子 耳花者 實成而許曾 戀益家礼
吾妹子が やどの秋萩 花よりは 實に成テこそ 戀ひ勝りけれ

澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より
by mteisi | 2017-10-10 07:56 | 萬葉集
萬葉集815
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秋去者 影毛將爲跡 吾蒔之 韓藍之花乎 誰採家牟
秋さらば うつしもせむと 吾が蒔きし 韓藍の花を 誰か摘みけむ
春日野尒 咲有芽子者 片枝者 未含有 言勿絶行年
春日野に 咲きたる萩は 片枝は 未だ含めり 言な絶えそね

澤瀉久孝著「万葉集注釈」7より
by mteisi | 2017-10-09 07:39 | 萬葉集