カテゴリ:詩経( 108 )
詩経106
c0169176_07384548.jpg

氓之蚩蚩 抱布貿絲  氓の蚩蚩たる 布を抱きて絲に貿ゆ

匪來貿絲 來卽我謀  來りて絲に貿ゆるに匪ず 來りて我に卽いて謀る

送子渉淇 至于頓丘  子を送りて淇を渉り 頓丘に至る

匪我愆期 子無良媒  我 期を愆つに匪ず 子に良媒無し

將子無怒 秋以爲期  將ふ 子 怒る無れ 秋以て期と為さん

どこの風来坊だかわからなかったが実直そうな男が 布を小脇に抱いて蚕の糸に換えに来た

それは糸に換えるのが目的ではなくて わたしを誘惑しようとするのだった

男を送って淇水を渡り 頓丘まで行った

わたしは結婚の約束の期日をたがえようとするわけではないが あなたにはまだよい仲人がないものを

どうか怒らないで 秋にはきっと間違いなく


by mteisi | 2017-11-20 07:39 | 詩経
詩経105
c0169176_07224986.jpg

河水洋洋 北流活活      河水洋洋として 北に流れて活活たり

施■(罒瓜コ)濊濊 鱣鮪發發  コを施すこと濊濊たり 鱣鮪發發たり

葭■(艹炎タン)掲掲      葭タン掲掲たり

庶姜孼孼 庶士有朅      庶姜孼孼たり 庶士朅たる有り

黄河の水は洋洋といして 北に流るるその響き

ざんぶと流に網を打てば 鯉や鮪が跳ねかえる 岸には葭やオギが長くのびる

お伴をして来た侍女たちの装いも美しく お伴の士も勇ましく頼もしい


by mteisi | 2017-11-19 07:23 | 詩経
詩経104
c0169176_08192864.jpg

碩人敖敖 説于農郊          碩人敖敖たり 農郊に説る

四牡有驕 朱■(巾賁)鑣鑣 翟茀以朝  四牡驕たり 朱フン鑣鑣たり 翟茀して以て朝たり

大夫夙退 無使君勞          大夫夙に退き 君をして勞せしむる無れ

麗しきこの方はいともあでやかにして気品が高く 暫し近郊に車を停められる

四頭の牡馬は勇みたち 朱い飾りが鑣(くつばえ)に映えて 雉の羽で飾った帳の車で御殿に入る

出仕の大夫たちも早く退出して 君をお労れさせないように心掛けるがよい


by mteisi | 2017-11-18 08:19 | 詩経
詩経103
c0169176_07204027.jpg

手如柔荑 膚如凝脂       手は柔荑の如く 膚は凝脂の如し

領如蝤蠐 齒如瓠犀 螓首蛾眉  領は蝤蠐の如く 齒は瓠犀の如し 螓首蛾眉

巧笑倩兮 美目盼兮       巧笑倩たり 美目盼たり

手は柔らかい荑のよう 肌は白く凝った脂肪のよう

領はやわらかい蝤蠐のよう 歯は瓠の実のよう 広く引き立った螓額に蛾に似た眉

笑う口許のあでやかさ ぱっちりとした美しい目


by mteisi | 2017-11-17 07:21 | 詩経
詩経102
c0169176_07291669.jpg

碩人

碩人其頎 衣錦褧衣       碩人其れ頎たり 錦を衣て褧衣す

齊侯之子 衞侯之妻 東宮之妹  齊侯の子 衞侯の妻 東宮の妹

邢侯之姨 譚公維私       邢侯の姨 譚公は維れ私

麗しきあの方はすらりと背が高く 錦の衣を着て薄衣を上にかけて居られる

斉侯の御むすめ子で 衞侯の正妃 斉の太子の御妹

邢侯の奥方は御義妹で 譚公は御義兄にあたられる 


by mteisi | 2017-11-16 07:29 | 詩経
詩経101
c0169176_07521627.jpg

考槃 

考槃在澗 碩人之寛  考槃澗に在り 碩人の寛なる

獨寐寤言 永矢弗諼  獨り寐て寤めて言ぬ 永く矢って諼れず

考槃在阿 碩人之■(艹過)  考槃阿に在り 碩人のかなる

獨寐寤歌 永矢弗過  獨り寐て寤めて歌ふ 永く矢って過ぎじ

考槃在陸 碩人之軸  考槃陸に在り 碩人の軸なる

獨寐寤宿 永矢弗告  獨り寐て寤めて宿す 永く矢って告げじ

山中の谷間に居る楽しさ 賢者の心はゆたかに

訪う人とてもなくただ独り寢ね独り覚めては言う 誓って長くこの山中の楽しみを忘れまいと

山中の丘の間に暮らす楽しさ 賢者の心はおおらかに

ただ独り寢ね独り覚めては歌う 誓って長くこの境地に安んじよう

山中の陸の上を歩いて暮らす楽しさ 賢者の心はのどかに

ただ独り寢ね独り覚めては臥す 誓って長くこの楽しみを語らずに


by mteisi | 2017-11-15 07:53 | 詩経
詩経100
c0169176_07314920.jpg

瞻彼淇奥 綠竹如簀  彼の淇奥を瞻れば 綠竹簀の如し

有匪君之       匪たる君子有り

如金如錫 如珪如璧  金の如く錫の如く 珪の如く璧の如し

寛兮綽兮 猗重較兮  寛たり綽たり 重較に猗る

善戲謔兮 不爲虐兮  善く戲謔すれども 虐なさず

あの淇水の隈をながむれば 緑の竹が簀のように並んで茂る

あざやかにも美わしい君子は 

金のように錫のように 珪壁のようにりっぱだ

ゆったりとしてのびやかに 車の横木に倚りかかる

しゃれた戲談もいわれる時もあるが あくどいような事はちっともない


by mteisi | 2017-11-14 07:32 | 詩経
詩経99
c0169176_07422421.jpg

瞻彼淇奥 綠竹青青  彼の淇奥を瞻れば 綠竹青青たり

有匪君之       匪たる君子有り

充耳琇瑩 會弁如星  充耳は琇瑩 會弁星如し

瑟兮僩兮 赫兮咺兮  瑟たり僩たり 赫たり咺たり

有匪君之 終不可諼兮 匪たる君子あり 終に諼る可らず

あの淇水の隈をながむれば 緑の竹が青青と茂る

あざやかにも美わしい君子は 耳玉は宝石 輝く冠の星

おごそかにして心寛く 輝きて明るく顕れる

あのあざやかにも美わしい君子は 長く忘れられぬりっぱな方


by mteisi | 2017-11-13 07:43 | 詩経
詩経98
c0169176_07260408.jpg

衛風

淇奥

瞻彼淇奥 綠竹猗猗  彼の淇奥を瞻れば 綠竹猗猗たり

有匪君之       匪たる君子有り

如切如磋 如琢如磨  切するが如く磋するが如く 琢するが如く磨するが如し

瑟兮僩兮 赫兮咺兮  瑟たり僩たり 赫たり咺たり

有匪君之 終不可諼兮 匪たる君子あり 終に諼る可らず

あの淇水の隈をながむれば 緑の竹が美わしく茂る

あざやかにも美わしい君子は 切磋琢磨の功を積んで

おごそかにして心寛く 輝きて明るく顕れる

あのあざやかにも美わしい君子は 長く忘れられぬりっぱな方


by mteisi | 2017-11-12 07:26 | 詩経
詩経97
c0169176_07393119.jpg

我行其野 芃芃其麥  我れ其の野を行けば 芃芃たるその麥

控于大邦 誰因誰極  大邦に控げ 誰にか因り誰にか極らん

大夫君之 無我有尤  大夫君之 我を尤むる有ること無かれ

百爾所思 不如我所之 百爾の思ふ所 我が之く所に如かじ

野辺に出て見れば 麦はのび茂る

大国に告げて救いを求めたいが 誰に頼り誰の許に至ろう

この国の大夫の方々よ わたしを尤めてくださるな

みなさんたちの考えも わたしの思いには勝るまい 



by mteisi | 2017-11-11 07:40 | 詩経