カテゴリ:詩経( 11 )
詩経11
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漢廣
南有喬木 不可休息  南に喬木有り 休ふべからず
漢有游女 不可求思  漢に游女有り 求むべからず
漢之廣矣 不可泳思  漢の廣きは 泳ぐべからず
江之永矣 不可方思  江の永きは 方(いかだ)すべからず
南方に大きな木が有が 枝が高うて蔭には休めぬ
漢水のほとりに出で游ぶ娘は居るが 気高くて言い寄るすべも無い
漢は広うて 泳いで行けぬ
江は長くて 筏で行けぬ
by mteisi | 2017-08-17 07:28 | 詩経
詩経10
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芣苢
采采芣苢 薄言采之  芣苢を采り采り 薄か言に之を采る
采采芣苢 薄言有之  芣苢を采り采り 薄か言に之を有つ
おおばこを摘んで取り ちょいと摘んで採る
おおばこを摘んで取り ちょいと摘んで持つ

采采芣苢 薄■(扌叕・と)之  芣苢を采り采り 薄か言に之をとる
采采芣苢 薄言採之  芣苢を采り采り 薄か言に之を有つ
おおばこを摘んでとる ちょいと摘んで採る
おおばこを摘んで採る ちょいと摘んで持つ

采采芣苢 薄言■(衤吉・つまど)  芣苢を采り采り 薄か言に之をつまどる
采采芣苢 薄言襭之  芣苢を采り采り 薄か言に之を襭(つまばさ)む
おおばこを摘んで取り ちょっと一ぱい裾にはさむ
おおばこを摘んで取り ちょっと一杯裾につつむ
by mteisi | 2017-08-16 07:41 | 詩経
詩経9
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兔■(网且・シャ)
肅肅兔シャ ■(硺の石が木・ウ)之丁丁  肅肅たる兔シャ 之をうつこと丁丁たり
﨣﨣武夫 公侯干城  﨣﨣たる武夫は 公侯の干城
しっくりと網んだ兔捕りの網 杙をカンカンと打ちつける
猛き武夫は 公侯の干や城となる

肅肅兔シャ 施于中逵  肅肅たる兔シャは 中逵に施す
﨣﨣武夫 公侯好仇  﨣﨣たる武夫は 公侯の好仇
しっくりと網んだ兔捕りの網は 逵の中に張りめぐらす
猛き武夫は 公侯の好き伴となる

肅肅兔シャ 施于中林  肅肅たる兔シャは 中林に施す
﨣﨣武夫 公侯復心  﨣﨣たる武夫は 公侯の復心
しっくりと網んだ兔捕りの網は 林の中に張りめぐらす
猛き武夫は 公侯の復心となる
by mteisi | 2017-08-15 07:51 | 詩経
詩経8
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桃夭
桃之夭夭 灼灼其華  桃の夭夭たる 灼灼たる其の華
子之于歸 宜其室家  之の子于(ここ)に歸(とつ)ぐ 其の室家に宜しからむ
桃の木の若々しくつやつやしいのに 輝くような花が咲く
嫁ぎゆく娘子は きっとあの家の人々に歓迎されよう

桃之夭夭 有蕡其實  桃の夭夭たる 蕡たる其の實有
子之于歸 宜其室家  之の子于(ここ)に歸(とつ)ぐ 其の室家に宜しからむ
桃の木の若々しくつやつやしいのに 大きな実がなっている
嫁ぎゆく娘子には やがて赤ちゃんができて その家の人々となじみ深くなろう

桃之夭夭 其葉蓁蓁  桃の夭夭たる 其の葉 蓁蓁たり
子之于歸 宜其室家  之の子于(ここ)に歸(とつ)ぐ 其の室家に宜しからむ
桃の木の若々しくつやつやとしたの 葉がしげしげと繁る
この娘が嫁げば あの家の人々に喜ばれて家が栄えよう
by mteisi | 2017-08-14 07:42 | 詩経
詩経7
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螽斯
螽斯羽 詵詵兮   螽斯の羽 詵詵たり
宜爾子孫 振振兮   爾の子孫に宜しく 振振たり
螽斯が羽をひるがえして 盛んに群がり飛ぶことよ
あなたの子孫も  多く生まれて栄えませ

螽斯羽 薨薨兮   螽斯の羽 薨薨たり
宜爾子孫 繩繩兮  爾の子孫に宜しく 繩繩たり
宜爾子孫 振振兮   爾の子孫に宜しく 振振たり
螽斯が羽をひるがえして 群がり飛んで鳴く
あなたの子孫も  長く続いて栄えませ

螽斯羽 楫楫兮   螽斯の羽 詵詵たち
宜爾子孫 蟄蟄兮   爾の子孫に宜しく 蟄蟄たり
螽斯が羽をひるがえして 群がり集まって飛ぶ
あなたの子孫も  和らぎ睦まじく栄えませ
by mteisi | 2017-08-13 07:18 | 詩経
詩経6
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其二
南有樛木  南に樛木有りて
葛藟荒之  竭藟之を荒ふ
樂只君子  樂只の君子は
福履將之  福履之を將(たす)く
南側に樹木が茂って枝を垂れ
つたかずらが蔽いかぶさる
楽しげな君子は
幸福が増してゆく

其三
南有樛木  南に樛木有りて
葛藟縈之  竭藟之を縈る
樂只君子  樂只の君子は
福履成之  福履之を成す
南側に樹木が茂って枝を垂れ
つたかずらが縈いめぐらす
楽しげな君子は
幸福が満ちてなごやかに和らぐ
by mteisi | 2017-08-12 07:10 | 詩経
詩経5
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樛木
其一
南有樛木  南に樛木有りて
葛藟纍之  竭藟之を纍(まと)ふ
樂只君子  樂只の君子は
福履之綏  福履之を綏んず
南側に樹木が茂って枝を垂れ
つたかずらが纏いつく
楽しげな君子は
幸福があつまって心も安らか
by mteisi | 2017-08-11 07:37 | 詩経
詩経4
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其三
陟彼高岡   彼の高岡に陟れば
我馬玄黄   我が馬 玄黄たり
我姑酌彼兕觥 我姑く彼の兕觥に酌みて
維以不永傷  維れ以て永く傷まざらむ
かの高き岡にのぼれば
わが馬疲れぬ
われしばし角の杯に酌んで
心のいたみ忘れなむ

其四
陟彼砠矣    彼の砠に陟れば
我馬瘏矣    我が馬瘏みぬ
我僕■(疒甫)矣 我が僕ヤみぬ
云何吁矣    云何せん吁矣(ああ)
かの岩あらき山に陟れば
わが馬やみぬ
供びともつかれぬ
ああいかに嘆かるるよ
by mteisi | 2017-08-10 07:35 | 詩経
詩経3
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卷耳
其一
采采卷耳  卷耳を采り采るも
不盈頃筐  頃筐に盈たず
嗟我懷人  嗟(ああ) 我 人を懐うて
寘彼周荇  彼の周荇に振く
卷耳摘めども
頃筐にみみたず
あわれひとを思うて
周行のほとりに置く

其二
陟彼崔嵬   彼の崔嵬に陟れば
我馬虺隤   吾が馬 虺隤たり
我姑酌彼金罍 我姑(われしばら)く彼の金罍に酌みて
維以不永懐  維れ以て永く懐わざらむ
かのかわしき山に陟れば
わが馬なやみぬ
われしばし黄金の樽に酌んで
心の思い忘れなむ
by mteisi | 2017-08-09 08:04 | 詩経
詩経2
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其三
求之不得  之を求めて得ざれば
寤寐思服  寤寐に思服す
悠哉悠哉  悠なる哉 悠なる哉
輾轉反側  輾転反側す
求めても得ねば
思いの明け暮れに 
あわれ あわれ
夜もすがら寝返りする

其四
参差荇采  参差たる荇菜は
左右采之  左右に之を采る
窈窕淑女  窈窕たる淑女
琴瑟友之  琴瑟もて之を友(いつく)しまむ
長き短き水辺の荇菜は
右や左に采りもてゆく
たおやかのよき乙女は
琴瑟をひいて友しもう

其五
參差荇采  参差たる荇菜は
左右芼之  左右に之を芼(えら)ぶ
窈窕淑女  窈窕たる淑女は
鐘鼓樂之  鐘鼓もて之を楽しまさむ
長き短き水辺の荇菜は
左に右に芼び采る
たおやかのよき乙女は
鐘鼓奏でて楽しまそう
by mteisi | 2017-08-08 08:19 | 詩経