カテゴリ:詩経( 163 )
詩経165
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蓺麻如之何 衡從其畝  麻を蓺うるには之を如何せん その畝を衡從にす

取妻如之何 必告父母  妻を取るには之を如何せん 必ず父母に嗣ぐ

既曰告止 曷又鞠止   既に曰に告げたり 曷ぞ又鞠むるや

麻を植えるにはどうするか その畝を横にし縦にする

妻を娶るにはどうするか 必ず父母に告げて許しを受ける

一旦父母の許しを得て嫁いだ者を なぜ追っかけて淫欲をきわめるか


折薪如之何 匪斧不克  薪を析には之を如何せん 斧に匪ざれば克せず

取妻如之何 匪媒不得  妻を取るには之を如何せん 媒に匪ざれば得ず

既曰得止 曷又極止   既に曰に得たり 曷ぞ又極むるや

薪を割るにはどうするか 斤でなければ割かれはせぬ

妻を娶るにはどうするか 媒人がなければもらわれぬ

一旦媒人を立てて嫁いだ者を なぜにいつまでも追っかけて欲情を極めるか


by mteisi | 2018-01-19 08:11 | 詩経
詩経164
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南山

南山崔崔 雄狐綏綏  南山崔崔たり 雄狐綏綏たり

魯道有蕩 齊子由歸  魯道蕩たる有り 齊子由って歸ぐ

既曰歸止 曷又懷止  既に曰に歸げり 曷ぞ又懷ふや

南山は高く聳え 雄狐は大きな尾をふってぶらぶら歩く

魯へ往く道は平らかに 斉の姫女が嫁いで行く

一旦嫁いで行った者を なぜいつまでも恋慕するのか


葛屨五兩 冠綏雙止  葛屨は五兩 冠綏は雙ぶ

魯道有蕩 齊子庸止  魯道蕩たる有り 齊子庸ふ

既曰庸止 曷又從止  既に曰に庸ひたり 曷ぞ又從ふや

葛の履は語足 冠のひもは二つ

魯へ往く道は平らかに 斉の姫女はこの道から嫁いで行った

一旦嫁いで行った者を なぜに追っかけ廻すのか


by mteisi | 2018-01-18 08:22 | 詩経
詩経163
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東方未明

東方未明 顛倒衣裳  東方未だ明けず 衣裳を顛倒す

顛之倒之 自公召之  之を顛し之を倒す 公より之を召す

夜も明けぬうち 慌てて衣裳をさかさまにつけ

衣を下に裳を上に 君のお召しに急いで


東方未晞 顛倒裳衣  東方未だ晞けず 裳衣を顛倒す

顛之倒之 自公令之  之を倒し之を顛す 公より之を令す

東の空もまだ白まないうちから 慌てて衣裳をさかさまにつけ

あべこべに着けて 君よりの御命令に急がねばならぬ


折柳樊圃 狂夫瞿瞿  柳を折りて圃に樊すれば 狂夫も瞿瞿たり

不能辰夜 不夙則莫  辰夜すること能はず 夙からざれば則り莫し

柳を折って樊にしておけば 無茶な男も越えては行かぬ

昼夜の時間も計りかねてのお召し 早くなったり遅くなったり


by mteisi | 2018-01-17 08:20 | 詩経
詩経162
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東方乃日

東方乃日兮      東方の日

彼妹者子 在我室兮  彼の妹たる者は子 我が室に在り

在我室兮 履我卽兮  我が室に在り 我を履みて卽く


東方乃月兮      東方の月

彼妹者子 在我闥兮  彼の妹たる者は子 我が闥に在り

在我闥兮 履我發兮  我が闥に在り 我を履みて發く


by mteisi | 2018-01-16 08:05 | 詩経
詩経161
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俟我於著乎而 充耳以素乎而  我を著に俟つ 充耳素を以てし

尚之以瓊華乎而        之を尚ふるに瓊華を以てす

わたしを門の内に待っている人 耳飾りには白紐

その上に美しい玉が飾られて


俟我於庭乎而 充耳以青乎而  我を庭に俟つ 充耳靑を以てし

尚之以瓊瑩乎而        之を尚ふるに瓊瑩を以てす

わたしを庭に待っている人 耳飾りには青い紐

その上に美しい宝石が飾られて


俟我於堂乎而 充耳以黃乎而  我を堂に俟つ 充耳黃を以てす

尚之以瓊英乎而        之を尚ふるに瓊英を以てす

わたしを堂に待っている人 耳飾りには黄色の紐

その上に美しい玉が飾られて


by mteisi | 2018-01-15 08:17 | 詩経
詩経160
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于之還兮 遭我乎■(犭丑山どう)之閒兮  子の還たる 我にどうの間に遭ふ

竝驅從兩肩兮 揖我謂我■(亻睘けん)兮  竝び驅せて兩肩を從ふ 我を揖してわれをけんと謂ふ

すばやい君よ わたしにどうの山の間で出逢い

駒を並べて二頭の大きな豕を逐う わたしに会釈して敏捷とほめる


于之茂兮 遭我乎■(犭丑山どう)之道兮  子の茂なる 我にどうの道に遭ふ

竝驅從兩牡兮 揖我謂我好兮       竝び驅せて兩牡を從ふ 我を揖して我を好と謂ふ

すばやい君よ わたしにどうの山の間の道で出逢い

駒を並べて二頭の牡の豕を逐う わたしに会釈して「見事」とほめる


于之昌兮 遭我乎■(犭丑山どう)之陽兮  子の還たる 我にどうの陽に遭ふ

竝驅從兩狼兮 揖我謂我臧兮  竝び驅せて兩狼を從ふ 我を揖してわれを臧と謂ふ

すばやい君よ わたしにどうの山の南で出逢い

駒を並べて逐う わたしに会釈して「巧い」とほめる


by mteisi | 2018-01-14 08:10 | 詩経
詩経159
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齊風

鶏鳴

鷄既鳴矣 朝既盈矣  鷄既に鳴きぬ 朝既に盈たむ

匪鷄則鳴 蒼蠅之聲  鷄則ち鳴くに匪ず 蒼蠅の聲

鷄の鳴く声 もう夜が明けたろう 

鶏が鳴いて朝になったのではなく 蠅のぶんぶん飛ぶ音


東方明矣 朝既昌矣   東方明けぬ 朝既に昌ならむ

匪東方則明 月出之光  東方則ち明くるに匪ず 月光の光

東の空が明るくなって すっかり朝になったであろう

それは夜が明野ではなく 有明月の光であった


蟲飛薨薨 甘與子同夢  蟲飛びて薨薨たり 子と夢を同じうせんことを

會且歸夷 無庶予子憎  會且に歸らんとす 予が子を憎むに庶き無からんや

虫は羽音をたてて飛び交う あなたとの同寝の夢は楽しいが

会朝の人も引きあげるかも知れない あなたの遅参をわたしのせいとされるのが心配で


by mteisi | 2018-01-13 08:00 | 詩経
詩経158
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溱與洧 瀏其清矣   溱と洧と 瀏として其れ清し

士與女 殷其盈矣   士と女と 殷として其れ盈てり

女曰觀乎 士曰既且  女曰わく觀んか 士曰わく既にす

且往觀乎       且つ往き觀んか

洧之外 洵訐且樂   洧の外 洵に訐にして且つ樂しと

維士與女 伊其將謔  維れ士と女と 伊れ其れ將に謔し

贈之以芍薬      之に贈るに芍薬を以てす

溱水と洧水の 流は深くて清い

男と女で あたりは人でうずまるばかり

女「見にいきましょうよ」男「もう見てきたよ」

女「それでもまあ行って見ましょうよ

洧水の外の地は ほんとに広くて楽しいことよ」

そこで男と女は ふざけ戯れあって

別れて贈る芍薬の華


by mteisi | 2018-01-12 08:04 | 詩経
詩経157
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溱洧

溱與洧 方渙渙兮   溱と洧と 方に渙渙たち

士與女 方秉蕑兮   士と女と 方に蕑を秉る

女曰觀乎 士曰既且  女曰わく觀んか 士曰わく既に

且往觀乎       且つ往き觀んか

洧之外 洵訐且樂   洧の外 洵に訐にして且つ樂しと

維士與女 伊其相謔  維れ士と女と 伊れ其れ相謔し

贈之以芍薬      之に贈るに芍薬を以てす

溱水と洧水に あたかも遙になって水があふれる

男と女が 藤袴を取りに行くにぎわい

女「見にいきましょうよ」男「もう見てきたよ」

女「それでもまあ行って見ましょうよ

洧水の外の処は ほんとに広くて楽しいことよ」

そこで男と女は ふざけ戯れあって

別れて贈る芍薬の華


by mteisi | 2018-01-11 08:26 | 詩経
詩経156
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野有蔓草

野有蔓草 零露■(氵專タン)兮  野に蔓草有り 零露たんタンなり

有美一人 清揚婉兮      美なる一人有り 清揚 婉たり

邂逅相遇 適我願兮      邂逅して相遇はば 我が願に適はん

野辺の蔓草 露がしっぽりと

美しい人がいて 眉目がすぐれてしなやかに

めぐりあえたら ほんとにうれしいが


野有蔓草 零露瀼瀼   野に蔓草有り 零露瀼瀼たり

有美一人 婉如清揚  美なる一人有り 婉如として清揚

邂逅相遇 適我願兮  邂逅して相遇はば 子と偕に臧からん

野辺の蔓草 零つる露のしげき

美しい人がいて 婉如として清揚

めぐりあえたら ほんとによいものを


by mteisi | 2018-01-10 08:35 | 詩経