カテゴリ:歴史的な作家と書( 46 )
大器晩成
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津金隺仙の書。
書が日展に参加した頃のスーパースター。
すぐに胃癌で亡くなったので、
大きな影響を与えることが出来なかった。

我が家に隺仙の書があるのは、
スパースターに憧れた父親の南嶂が、
福岡にお招きして講習会などを開いた時に、
書いてもらったようだ。

もう一点「定外禅」があるが、それは上京した折に、
書いてもらったそうだ。
私はこの二点の何だか変な書を毎日見て暮らしていた。
そのせいだろう、書家を目指した時書棚にある多くの
書を見ていて、隺仙の書が最高だと思った。
そんな曰く付きの「大器晩成」。
隺仙がなくなった歳はとっくに過ぎたのに、
書はまだこれからのようだ。
by mteisi | 2013-01-30 21:54 | 歴史的な作家と書
泰山金剛経
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「楽在其中」やっぱり素晴らしい。ツイッターでフォローしている佐々木さんが、
河井寛次郎記念館の館内の写真を紹介してあった。
私もここで初めて出会って度肝を抜かれた書。
その時に押した記念スタンプ。
「楽在其中」はその時書いた字。
by mteisi | 2012-09-30 18:07 | 歴史的な作家と書
何紹基酔筆東坡詩
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おもわぬ面白い本が手に入った。

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酔って書いたという。
何紹基は相当に蘇東坡に傾倒していたようだ。
蘇東坡が湖で星をみながら酒を楽しんだ面白い詩を、
素晴らしい作品に仕上げている。
この書も蘇東坡の詩、
酔って書いたと言いながら、崩れたところはどこにもない。
筆先を回転させながら、大きく遠回りする連綿線は美事。
中国の西泠印社版で釈文がない。
どこまで読めるか、ゆっくり読んでみよう。
by mteisi | 2012-01-23 07:35 | 歴史的な作家と書
井上有一の圓
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この作品の持ち主を発見
あの糸井重里。
糸井重里が井上有一をインタビューしたものを読んでいたので、
書の魅力が分かる人だと想像していたが・・・。
圓シリーズはとても気になる作品だったので、
あっと驚いた。
by mteisi | 2011-10-09 23:31 | 歴史的な作家と書
クレーの素描
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クレーは好きでいつも眺めている。
原始的な民族の造形とたのしく遊んでいるようで、
それがが気に入っている。
ピカソの肉感的な直接性とは違って、
物や人が好きなんだろうなと感じる。
このアルファベットをばらまいた構図に、
ピカッと反応してしまった。
296番の古今集からは、この作品と遊んでいる。
しばらく続けてみるつもりだ。
by mteisi | 2011-03-30 11:22 | 歴史的な作家と書
佐伯祐三
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佐伯祐三の絵には文字があふれている。
こんなに生き生きとした文字はなかなかない。
とても楽しげだ。
これは書だ。
とっても魅力的な書だ。
by mteisi | 2011-03-06 16:12 | 歴史的な作家と書
江田古墳大刀銘
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江田古墳大刀銘
この、のどかで大らかな空気を、
自分の字に取り入れたいと思っている。
どこか良寛にも通じていて、
しかし、もっと自然に鑿の線は刻まれている。
一本一本と切れていきながら、
気は途切れずゆったりと呼吸をしている。
五世紀に作られたものであるが、
漢代の空気が流れている
by mteisi | 2011-02-28 07:39 | 歴史的な作家と書
八大山人
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「勅使河原蒼風の目」展という本を手に入れた。
蒼風の書は大字や絵入りの手紙を見たことがあった。
見た手紙は隺仙と似たところがあって、面白い空気を持っていた。
仕事らしきものを見るのは今回が初めて。
あらゆる創造物に興味を持っていた人で、
編集された本の中には彫刻的な花から、
書や絵、様々なジャンルの蒐集品の数々が、
紹介されていた。
とても面白い。
その中のひとつに八大山人の書があった。
中国の書の中では唯一日本的な人間臭さを持った、
書だと思っている。

人道難馴鹿易降
百花開落酒盈觴
如何月裏丹青手
定是凡間白玉堂

難や馴の草書のくずし方は、
書道辞典にも載ってない独特のもので、
誤字と判断されても仕方がない。
青という字は月のところを、
丹と書いて源字を使っている。
何故こう書いたのだろうと、考えると、
八大山人のひねた顔が浮かんでくるようだ。
無表情な線が無茶苦茶しゃべっている。
by mteisi | 2011-02-13 23:27 | 歴史的な作家と書
藤原定家「近代秀歌」
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pm5:53☆☆
線が美しい。

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近代秀歌

今がポンとあるだけの世界は面白くない。
過去とどうつきあうのが最適かはわからない。
過去の世界とブツブツとなんだかんだ
たのしみながら自己満足するしかないのか。

定家が実朝にあげた歌の指南書「近代秀歌」の中に、
本歌取りのことが書いてある。
そのことを吉本龍明が講演のなかで解説している。
「本歌取りとは、本歌をもとにして、言葉の置き換えや内容を置き換えて
新しい歌を作ることで、ことばは古いところをもとにし、
心は新しい心で詠むことである。」と。

書において本歌取りは、どんな形になるんだろうか
by mteisi | 2011-02-07 17:44 | 歴史的な作家と書
光太郎の原稿
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これに比べると筆字の「あれが阿多多羅山・・・」は書の意識が強い。
万年筆の原稿文字は言葉を追っかける文字、書くことの意識は薄らいでいる。
しかし、書の魅力は厳然としてそこに在る。
骨格の美はあるが、美形を意識する形跡は見えない。
光太郎が求めた造形が輝いている。
by mteisi | 2011-01-31 23:49 | 歴史的な作家と書