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冨之壽
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酒のラベルの文字を頼まれて書いた。
冨之壽は倒産の話が出ていたので、
だめになったのだろうと思っていたが、
花の露から出るようになった。

いろいろ書いた中で、
一番遊んだものが選ばれた。
一字一字のバランスをできるだけ壊し、
でも、崩れないところを探ってみた。

酒はあまり飲まないが、
興味津々で飲んでみた。
吟醸はフルーティーな爽やかさと
思っていたが、
濃厚な味わいだった。

3.780円
720㎖
取扱店は久留米の青木酒店
0942-35-2233
興味のある方は
どうぞ、味わってください。
by mteisi | 2010-01-31 11:34 | 自作の書
うらない
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音はセン・意味はうらなう・しめる。
卜(ボク)と口(サイ)からなる。
卜は甲骨で行ううらないの時の卜兆の形。
卜兆つまり骨に現れたヒビの形。
この形により吉凶を定めた。
左二つの甲骨文は、
占を囲む口は大きな卜骨を表す。
by mteisi | 2010-01-30 23:18 | 語源で遊ぶ
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旧字は4口と犬とで出来ていた。
今は犬が大になっている。
祝禱の器の口(さい)をならべて、
犬を犠牲にして清めた祭器のことをいう。

それが大になってしまった。
大は人が手足を広げている形。
これだと人が犠牲になってしまう。

白川静はこのように変えなくても、
たいして不都合はないのに、
意味なく省略したことで、
その字の歴史が切れてしまうことを
とても憤っている。
他にも抜は拔・突は突

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20年前の器。エスパス19での個展より。
by mteisi | 2010-01-29 19:36 | 語源で遊ぶ
ロートレック
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妻と娘二人とロートレックを見に行った。
会場を間違えて北九州美術館の本館に行ってしまった。
ここの気持ちのいい食堂も目当てだったので、
やっていたクリムト展をみて、食事して別館へ。

ロートレックはとてもよかった。
たどってみれば、
絵で最初に好きになったのが
ロートレックのポスターだったかもしれない。
色彩の面白さが気に入っていた。
実物を見たのはこれが初めて。

色彩もさることながら、
遊びの世界がダイナミックな
構図へと展開していた。
何を考えているのだろうと、
覗き込みたくなる。

好きなように遊ぶ、
ということだろうか。
by mteisi | 2010-01-28 10:21 | 展覧会
口・サイ
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四角という形が面白くて、
これまで・器・四角4個のかまびすしいという意味をもつシュウ・を
作品にしてきた。

ところが、口はくちとして使われるものは少なくて、
多くがサイ(白川静の名付けによる)であることを、
白川静は「字統」により説いている。

このところは別冊太陽「白川静の世界」を読むと面白い。

サイは祝禱である祝詞をいれる器であると説く。
それにより、器・舎・告・害・品・吹・台・右・古・呉・可・史・吾
・・・・沢山の口を持つ字が祝詞を入れる器ということで、
統一されていたのである。
これらの字源をこれから紹介してみたい。
興味深いと思う。
by mteisi | 2010-01-27 16:52 | 語源で遊ぶ
幽玄の幽
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パソコンではでないが幺(よう)二つ並べて幺幺(ゆう)といい、
ちいさい・この・かすかの意味を持つ。
幽は幺幺と火とで出来ている。
幺幺は糸たばでそれを火で燻(くす)べて黒色とする。
その色は幽暗であるから幽遠・幽微の意味となった。
くろ・かすか・ふかい・くらいなどの意をもつ。

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かすかなる線条の幽かおり立つ 鼎之
by mteisi | 2010-01-26 11:32 | 語源で遊ぶ
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黒つながりで玄。
くろい・ふかい・しずか。
糸束を拗(ね)じた形。
黒く染めた糸のこと。
赤黄から色を重ねて玄になるので、
複雑な色相から幽深の意味となり、
色彩感覚よりも、理念的な幽遠・幽玄の意味を持つものになった。

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玄中玄白中白と並べると面白い。
印譜「文言之興鼎之鐵筆」より
by mteisi | 2010-01-25 13:31 | 語源で遊ぶ
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黒は里と人で出来ているが、
旧字は柬と火とで出来ていた。
柬は橐(ふくろ)の中にもののある形。
下に火を加えてこれを薫蒸し、
黒めてその色をとる意がある。

子規の歌と句に黒があった。
○夕顔の実の太けくに墨黒に目鼻をかかば人とならんかも
○黒きまでに紫深き葡萄かな

そして黄の句が見つかった。
○栗飯や糸瓜の花の黄なるあり
by mteisi | 2010-01-24 16:43 | 語源で遊ぶ
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卜文の形は火矢の形にみえ、
金文の字形は佩玉(はいぎょく)の衡(こう)の形のよう。
卜文は矢の鏃(やじり)の部分が大きく書かれ、
火矢の形で黃は火の光をいう。
金文の字形は佩玉の全体形で、
黃は腰から玉を連ねた佩玉の均衡をとるための
衡が黄色に近いものだろうということ。

黄がつく句でもないかと
正岡子規の「仰臥漫録」を開いてみた。
句にはなかったが、日記に見つけた。
明治34年10月10日 朝
 朝 便通
   麦飯三わん 佃煮 なら漬
 午 まぐろのさしみ 粥三わん 玉葱のみそ汁 なら漬 葡萄一八粒 
   梨一 苹果(りんご)一 牛乳 菓子パン 塩せんべい 渋茶
     一日間所見の動物
 庭前の追込籠にはカナリヤ六羽(雄四雌二)・・・・・飼っている鳥たちが並ぶ・・・・・・
 ○黄蝶二つ匆匆に飛び去る ○秋の蠅一つ二つ病人をなやます ○・・・・色々と続く・・・・
by mteisi | 2010-01-23 17:49 | 語源で遊ぶ
赤い色
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大と火から出来ている会意文字。
土に書くところが大で人を正面から見た形。
人に火を加えている。
といっても焚殺だとは思えないので、
火によって人の穢れを祓う古儀であろうと
思うということだ。

赤は赭(しゃ)や赫(かく)のように広がっていく。
赭はあかや赤土をいい、建造物に塗る赤。
赫はあかいという意味だが、
赫赫はかがやかしく、さかんなさま。
去年の個展で「蝉哥赫赫」と並べて、
自詠歌の「ヂリヂリと太陽こがす蟬の声」
に当ててみた。

字統より
by mteisi | 2010-01-22 14:33 | 語源で遊ぶ