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古今和歌集108
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仁和の中将のみやすん所の家に歌合せむとてしける時によみける
   藤原のちかげ

花のちる ことやわびしき 春霞
たつたの山の うぐひすのこゑ

仁和の中将の御息所の家で歌合をしようとした時によんだ歌。

花の散るのがわびしいのであろうか、
春霞の立っている竜田山のあのうぐいすの鳴き声は。
by mteisi | 2010-08-28 14:42 | 古今和歌集
古今和歌集107
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   典侍(ないしのすけ)洽子(あまねいこ)朝臣

ちる花の なくにしとまる 物ならば
我鶯に おとらましやは

散る花が、惜しんで泣くことによってとまるものであるならば、
私はどうしてうぐいすに負けてなどいようか、
負けないで泣こうものを。
by mteisi | 2010-08-27 10:44 | 古今和歌集
古今和歌集106
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吹く風を なきてうらみよ 鶯は
我やは花に 手だにふれたる

うぐいすは花を吹き散らす風に向かって、鳴いてうらみなさい。
いったい私は花に手でさえも触れていたか、触れもしないのに。
by mteisi | 2010-08-26 11:17 | 古今和歌集
古今和歌集105
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題しらず
   よみ人しらず

鶯の なくのべごとに きて見れば
うつろふ花に 風ぞふきける 

うぐいすの鳴いている野辺に来てみると、
どの野辺でもすでに散りがたになった花に、
さらに風が吹きつけているよ。
by mteisi | 2010-08-25 17:52 | 古今和歌集
古今和歌集104
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うつろへる花を見てよめる
   みつね

花見れば 心さえにぞ うつりける
いろにはいでじ 人もこそしれ

散りがたになった花を見てよんだ歌。

色があせて散りがたになった花を見ていると、
私の心までもついに変わってしまったよ。
しかし顔色には出すまい。
私の移り気を人が知ってしまうから。
by mteisi | 2010-08-24 10:51 | 古今和歌集
良寛
この頃は朝早く起きて風山叢で野良仕事をやっている。
今日は、それを止めて「淡遠」原稿を書くことにした。
ところが折角の原稿が保存していたつもりで消してしまった。
さあ、もう一度と思うがどうも気が乗らない。
それで気分を変えて、ブログにしてみた。

良寛は意識的に下手に書いている。
上手に見せないというテクニックが磨かれている。
これは禅の修行から来る人の姿の在り方にかかわっている。
人に見えにくいところで何かを磨く行為が、
人間本来の初元の在りように繋がるのであろう。
これは日本独特の感性なのかもしれない。
中国から禅宗は来たが、
本家より、自分を消して、より強く主張するという
一種のフェイントに磨きを掛けるようだ。

中国の書には、
良寛、慈雲、白隠、仙厓らに潜む、
真似のしようのないヒューマンを
感じるものが少ない。
強いていえば八大山人くらいだろうが、
しかし、その韻きかたは淡泊である。

四人の中では良寛の書は禅味が少ない。
アーティストの色彩が強い。
書的な遊びを徹底適に楽しんでいるからであろう。
その真骨頂が六曲屏風に現れている。
空間を自在に飛び跳ねて宝石を散りばめているように
それは華麗に舞っている。
その技巧が、八一や守一に喜ばれない一因でもあるし、
他の三人との大きな違いであろう。

字形を流麗にくずしに崩している。
誤字とといわれても仕方のないくらい、
草書を自分化している。
この崩しかたが襌的であるのだが、
超絶技巧であることは確かだ。
一字一字よく見るととても凄いものであるし、
なんで、に出会える。

良寛は伝説の多い人であるが、
書を見ながら自分の良寛さんを
作るのも、
もしかすると、
創造といえるかもしれない。
by mteisi | 2010-08-23 10:04 | 書について
古今和歌集103
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   ありはらのもとかた

霞立つ 春の山べは とほけれど
吹きくる風は 春のかぞする

霞の立ちこめている春の山々は、遠くて花も見えないけれど、
そちらから吹いてくる風は花の香りがすることよ。
by mteisi | 2010-08-22 17:19 | 古今和歌集
インドの布 ミラー付き絞り
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今日は「桜黐巣」の大野さんに、お誘いされて美美さんにいった。
扁額の上がりの具合を気にしておられたので、
中川さんの拭き漆の作業の様子をお話ししながら、
おしゃべりで時を過ごした。

帰りにあまねやによって、
展示品を見ながら、ここでもおしゃべり。
そして、買ってきたのが写真の布。

来年のアクロスでの「街の一隅」に、
だれかこれに合わせて作品を作れたらいいと思った。

ミラー付きのインドの布に初めて作品を合わせたのが、
師であった殿村藍田先生
王朝貴族の作品である仮名を、
インドの庶民的な手仕事に合わせたことに、賛否両論の批評。
なんで、と不思議だった。
それは私にとって、
とても素晴らしい世界の出現であった。

それ以来、インドの更紗やサリーなど雑貨屋さんを覗いては買いあさった。
でも、表具に使えるミラー布を手に入れることはなかった。

最近の私の作風はミラー布を必要としないので、
だれか必要な人は合わせて欲しい。
絞りが表具には難しいかも。
by mteisi | 2010-08-21 18:36 | 手仕事
古今和歌集102
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春霞 色のちくさに 見えつるは
たなびく山の 花のかげかも

春霞の色がさまざまに見えたのは、
霞のたなびいている山に咲く花の色が反映していたためであろうかなあ。
by mteisi | 2010-08-20 21:27 | 古今和歌集
古今和歌集101
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寛平の御時きさいの宮のうたあわせのうた
  藤原おきかぜ

さく花は 千くさながらに あだなれど
たれかははるを うらみはてたる

寛平の御時の后宮の歌合に番(つか)われた歌。

美しくさく花は種類も多く、どれもこれもみなはかなく移り気なものであるが、
しれでも、いったいだれがそにょうにはかない花を咲かせる春を怨みきってしまったであろうか、
そんな人はひとりもいない。
by mteisi | 2010-08-19 20:28 | 古今和歌集