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懐風藻42
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春日侍宴 応詔
 正五位上近江守采女朝臣比良夫

論道与唐儕 語徳共虞隣 冠周埋尸愛 駕殷解網仁
淑景蒼天麗 嘉気碧空陳 葉緑園柳月 花紅山桜春
雲間頌皇沢 日下沐芳塵 宜献南山寿 千秋衛北辰

春日侍宴 応詔
 
道を論ずれば唐と儕(ひと)しく 徳を語れば虞と隣(なら)ぶ 周の尸を埋む愛に冠し 殷の網を解く仁に駕す
淑景蒼天麗はしく 嘉気碧空に陳(つら)なる 葉は緑なり園柳の月 花は紅なり山桜の春
雲間皇沢を頌し 日下芳塵に沐す 宜しく南山の寿に献じて 千秋北辰を衛るべし

政道について論ずると唐尭にひとしく、人徳について語ると舜帝と方を並べる。周の文王が尸体を葬った愛をも越えて輝き、殷の湯王網目お解かせた仁をも凌駕する。春の和気があふれて大空は麗しく、めでたき気は大気に満ち満ちている。月にうたれた庭に柳は緑あざやかに、日に映えた山の桜は咲き匂っている。おそばに仕えて皇恩を寿ぎ奉り、天子の膝下で広大な聖恩に浴している。聖寿の万歳をお祝い申し、永久に天子をお守りいたすべきである。
by mteisi | 2013-02-28 07:09 | 懐風藻
古今和歌集999
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ぼんやりのお月さん。

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 ふじはらのかをむ(藤原勝臣)

ひとしれず思ふ心は春霞
たちいでてきみがめにも見えなむ

だれにもうちあけず私がただひとりで思っている心の中は、
春霞ののようにこのたび立ちのぼって行って、
天皇の御目にもとまってほしいものであるよ。
by mteisi | 2013-02-28 06:41 | 古今和歌集
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ジ・シ とき・ときに・この

声符は寺(じ)。
寺に持続するものの意がある。
[説文]に「四時なり」という。
卜文・金文には見えない。
[詩、大雅、緜(めん)]の
「ここに止まり、ここに時(お)る」は
止と同義で時間のことではない。
[書、舜典]
「百揆時(これ)敍す」は是と同義。
[尭典]
「敬(つつし)んで民に時を授く」
[論語、衛霊公]
「夏の時(とき)を行う」
は農時歴をいう。
四時の意。
のち時間の意に用いる。
by mteisi | 2013-02-28 06:34 | 語源で遊ぶ
古今和歌集998
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柔らかな空の景色。

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寛平御時歌たてまつりけるついでにたてまつりける
 大江千里

あしたづのひとりおくれてなくこゑは
雲のうへまできこえつがなむ

葦の間にただ一羽とりのこされて鳴く鶴の声は、
雲の上までも聞こえて行ってほしいものであるよ。
by mteisi | 2013-02-27 08:06 | 古今和歌集
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タ おおい・まさる・あまる

二夕を重ねる。
夕は肉の省略形。
肉の多い意味。
by mteisi | 2013-02-27 08:03 | 語源で遊ぶ
古今和歌集997
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明け始めの深いしずけさ。

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貞観御時、「『万葉集』はいつばかりつくれるぞ」ととはせ給ひければ、
よみたてまつりける
 文屋ありま

神な月時雨ふりおけるならのはの
なにおふ宮のふるごとぞこれ

十月の時雨も降りながら、散らさないで残している楢の葉の、
その名をもち、名高い平城の宮時代の古い撰集であります。
これ(『万葉集』)は。
by mteisi | 2013-02-26 06:45 | 古今和歌集
懐風藻41
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侍宴
 従四位下刑部卿山前(やまくに)王

至徳洽乾坤 清化朗嘉辰 四海既無爲 九域正清淳
元首寿千歳 股肱頌三春 優々沐恩者 誰不仰芳塵

宴に侍す

至徳乾坤に洽く 清化嘉辰に朗かなり 四海すでに無爲 九域正に清淳
元首千歳に寿し 股肱三春に頌す 優々恩に沐する者 たれか芳塵を仰がざらん

天子の高徳は天地に広くゆきわたり、清らかな徳化をうけ今日の日清朗である。国内は無爲にしておさまり、天下はこの上もなく清純そのもの。元首、天子の千年の齢をことほぎ、股肱の臣下たちは三春を祝いたてまつる。和らぎ楽しんで君のお恵みに浴し、だれが皇恩を仰ぎ見ない者があろうか。
by mteisi | 2013-02-26 06:10 | 懐風藻
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ミツ みつ・はちみつ

正字は赤い字の方。
養蜂の巣箱に蜂の集まる形を示した。
蜂蜜は栄養剤であるとともに、
死者をひたして蜜人とするとミイラになる。
また、蜜蝋で印璽を作って、
死者に贈ることもあった。
by mteisi | 2013-02-26 05:46 | 語源で遊ぶ
懐風藻40
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春苑応詔
 従三位左大弁石川朝臣石足

聖衿愛良節 仁趣動芳春 素庭満英才 紫閣引雅人
水清瑤池深 花開禁苑新 戯鳥随波散 仙舟逐石巡
舞袖留翔鶴 歌声落梁塵 今日足忘徳 勿言唐帝民

春苑詔に応ず
 
聖衿良節を愛し 仁趣芳春に動かす 素庭英才に満ち 紫閣雅人を引く
水清くして瑤池深く 花開いて禁苑新たなり 戯鳥波に随うて散じ 仙舟石を逐うて巡る
舞袖翔鶴を留め 歌声梁塵を落す 今日徳を忘るるに足れり 言ふことなかれ唐帝の民と

天子は春のよい時候を愛され、仁慈のみ心で宴をお開きになった。御苑には俊英な士が集まり、宮殿には風雅な士を召されている。水は清く苑池は深い。花はほころび禁地の緑はみずみずしい。戯れていた鳥は波のまにまに飛び去り、天子の船はゆるやかに水際の石にそって巡る。うるわしい歌声には梁の塵も舞い上がる。尭帝の徳もはや意識の外である。尭帝の民など同一に論ぜられるものではない。
by mteisi | 2013-02-25 07:41 | 懐風藻
古今和歌集996
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雲のない明るさ。

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わさうられむ時のしるべとぞ浜千鳥
ふくへもしらぬあとをとどむる

私が忘れ去られるであろうときに、
私を思い出してくださるようにとて、
千鳥が行くえも知らず飛び去る時に脚跡を残すように、
わたしもこれからどうなるか分からないが、
この文字を残しておくことである。
by mteisi | 2013-02-25 07:18 | 古今和歌集