古今和歌集180
c0169176_721338.jpg

カメラにはちがう色にみえるらしい。
グレーがかったしずかな空だった。

c0169176_7213545.jpg

織女(たなばた)に かしつる糸の 打ちはへて
年のをながく こひやわたらむ

(七夕の祭りにお供えした糸のように)、
長く年を経て恋つづけることであろうか。
# by mteisi | 2010-11-29 07:30 | 古今和歌集
古今和歌集179
c0169176_7303975.jpg

西の窓を開けると鳥がさえずり遠くで電車のかすかな響き、
雨上がりの隣の庭はまだ紅葉の色合いが美しい。
そらはねずみいろやあわいあかそしてしずかなそらのいろ。

c0169176_7261342.jpg

なぬかの日の夜よめる
   凡河内のみつね

年ごとに あふとすれど たなばたの
ぬるよのかずぞ すくなかりける

七月七日の夜よんだ歌。

毎年逢いはするけれども、一年に一度のことであるから、
織女星が彦星と共寝する夜の数は、すくないことであるよ。
# by mteisi | 2010-11-28 07:52 | 古今和歌集
古今和歌集178
c0169176_7214677.jpg

おなじ御時、きさいの宮の歌合のうた
   藤原おきかぜ

契りけむ 心ぞつらき たなばたの
年にひとたび あふはあふかな

寛平の御時の后宮の歌合に番あ(つか)われた歌。

「一年に一度だけ逢おう」と約束したという
織女星の心がつれないことである。
一年にただ一度逢うのなど、逢うことになろうか、
逢う中には入らない。
# by mteisi | 2010-11-27 07:29 | 古今和歌集
古今和歌集177
c0169176_7381271.jpg

寛平の御時なぬかの夜、「うへにさぶらふをのこども歌たてまつれ」
とおほせられける時に人にかはりてよめる
   とものり

天河 あさせしら波 とどりつつ
わたりはてねば あけぞしにける

宇多天皇の御代に、七月七日の夜「殿上人たち和歌を献上せよ」と、
天皇が仰せられたときに殿上人に代わってよんだ歌。

天の川の浅瀬を知らなかったので、しら波の立っている所をたどりたどりして、
まだ渡りきらないうちに、夜があけてしまったことであるよ。
# by mteisi | 2010-11-26 07:46 | 古今和歌集
古今和歌集176
c0169176_723142.jpg

こひこひて あふ夜はこよひ あまの河
きり立ちわたり あけずもあらなむ

恋に恋いつづけて、逢う夜はやっと今夜である。
天の川よ、霧がいちめんに立ちこめて、
# by mteisi | 2010-11-25 07:27 | 古今和歌集
古今和歌集175
c0169176_7183891.jpg

天河 紅葉をはしに わたせばや
たなばたづめの 秋をしもまつ

天の川はもみじを橋にして渡すからであろうか、
織女星がろくに秋ばかりをまって逢うのは。
# by mteisi | 2010-11-24 07:22 | 古今和歌集
古今和歌集174
c0169176_7301376.jpg

久方の あまのかはわの わたしもり
君わたりなば かぢかくしてよ

天の川原の渡し守よ。
あの方が渡ってしまわれたなら
舟のかじを隠してしまってください
(お帰りにならないようにするために)。
# by mteisi | 2010-11-23 07:35 | 古今和歌集
古今和歌集173
c0169176_7231157.jpg

秋風の 吹きにし日より 久方の
あまのかはらに たたぬ日はなし

秋風が吹きはじめた日から、
天の川の河原に立って彦星を待たない日はない。
# by mteisi | 2010-11-22 07:26 | 古今和歌集
古今和歌集172
c0169176_7294748.jpg

ふのふこそ さなへとりしか いつのまに
いなばそよぎて 秋風の吹く

ほんのきのう早苗を取って植えたばかりであるのに、
いったいいつのまに秋になって、
稲葉がそよいで秋風が吹くのであろうか。
# by mteisi | 2010-11-21 07:33 | 古今和歌集
古今和歌集171
c0169176_7182241.jpg

題しらず
   よみ人しらず

わがせこが 衣のすそを 吹き返し
うらめずらしき 秋のはつ風

(わたしの夫の着物の裾を風が吹き返し裏を見せるが)
まことにうら珍しい秋の初風が吹きはじめたことよ。
# by mteisi | 2010-11-20 07:25 | 古今和歌集