寸時舎にて
久し振りの寸時舎。エゴノキの葉は落ちていたが、小楢がいい色だった。

小屋を建てている時は自然に囲まれた山中で、鳥の聲や風の音を聞きながら、制作や時には授業でもできたらと思っていた。
作り上げた途端に仕事が忙しくなり、ギャラリーをやったり展覧会を企画したりで、山の空気を吸うことさえもままならなくなった。
もう15年が過ぎてしまった。
近頃はちかくの風山叢で野良仕事をするようになったので、ちょいちょい使う機会が出来るかもしれない。
自分の手で寸時舎を作ろうと思ったのは、「あまねや」さんにそそのかされたこともあったが、
書は習うものではなく、学ぶものだということを、実験したかったから。
それまで日曜大工もしたことがなかったが、建築家相原さんのアドバイスと
軸組みの解説書を先生にどうにか作り上げた。
こんどは「風山叢」に小屋を建てなくちゃ。