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2009年3月12日
大燈国師「関山」と「徹翁」

大燈国師の書はとても魅力的だが、表情が様々で不思議な思いを持ちながらいつも見ている。大好きな「関山」と「徹翁」も底に流れる気宇はどちらも悠々として、包み込む大きさがある。

そして、「関山」は蔵鋒のまろやかな温か味を持ちながらスッーと立っている。それも、寸分のスキもなく立つというより、いびつな長閑さを漂わせながら堂々と立っている。
江戸時代の白隠禅師の書も素晴らしいが、「関山」が素地になっているのでなないかといつも感じる。

「徹翁」は側筆気味にグーッと左右に払った呼吸が、何ともいえない大きさを見せている。
井上有一は一瞬の凝縮するエネルギーを圧倒的な強さで表現した人で、面白いのは生涯にわたって「貧」を書き残している。初期の「貧」に後の独創的な表現とは趣の違う1点があるが、この「貧」には大燈国師の「徹翁」が頭の上にどっかと載っているようで、見事な受け取り方だとつくづく思う。
by mteisi | 2009-03-12 23:41 | 歴史的な作家と書


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