甲骨文は獣骨文や契文といわれたりする。
占った日や内容そして、どのような結果になったかが刻まれており
3200年前の国の治め方が見える、貴重な資料といえる。
白川静の「字統」がでる前は、必ずしも必要な教養とはされていなかった。
絵のような文字としての存在は、私にとってこのような文字を学んでおくと、
豊かな滋養分としての、懐の広がりにつながるなるというようなものであった。
思考の絵画という趣をもつ漢字の形は、造形の組み合わせによって様子を表現している。
部品の持つ意味を知ると、知らない字でも予測が可能となる。
も一つ面白いのは、
乱の字は古い字形は亂で、左の偏は乱れている糸を上下の手で持っている様子をあらわし、
右の旁は乙の字で骨ベラの形で、ほぐして解きおさめている事をあらわしている。
それで意味はみだれるとおさめるの両方の意味を持っている。
私は「字統」に出会うまで乱はに治めるの意味があるのを知らなかった。
このように解読されてしまったら、書家にとっては必須科目となってしまった。
甲骨金文が読めない書家はトップとして国を統べることはできないだろう。
大変なことだが、書の世界も面白いことになる。

西山太基くん今度6年の甲骨文の手作り本。

一字一字じつに丁寧に書き上げた。