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古今和歌集31
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帰る雁をよめる
   伊勢

はるがすみ たつを見すてて ゆくかりは
花なきさとに すみやならへる

春になって北へ帰る雁をよんだ歌。

春霞が立ちまもなく花もさき楽しい春になるのに、
それを見捨てて北国へ帰って行く雁は、
花の咲かない里に住み慣れているのであろうか。

作者は大和守(やまとのかみ)藤原継蔭(つぎかげ)の女。
初め女御(にょうご)温子(七条后)に仕え、伊勢と称す。
宇多天皇の寵(ちょう)をえて、皇子を生む。
のち敦慶(あつよし)親王に仕え、中務(なかつかさ)を生む。
by mteisi | 2010-05-11 18:01 | 古今和歌集


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