ドゴンのお面
来年のアクロス展は「書花茶 アフリカの物達と」という展覧会を10月か11月に予定している。
審美眼のところでも述べたが、柳宗悦の影響で世界の手仕事を見るようになった。柳がよいといった言葉と物とを観察して、似たものを見つけては手元に置くようにしていった。アフリカのもので最初に手に入れた物がどちらだったか今は思い出せないが、今回紹介のお面か藍染めの絞りかのどちらかだった。どちらもその在りようの面白さにドキドキしてしまったのを覚えている。骨董的な古美術という感覚で目にしてきた物とは一線を画した、感受性の奥の方を刺激されるような感覚を覚えた。
自分の書もこのような作品になればと願いながら、アフリカの物達に出会う度に可能な限り手に入れてきた。美の原点としての存在、美の尺度の基準になるものとして接している。ヌーボーとしたこのお面の表情のような書が書けたらどんなにいいだろう。