印印泥其の1
印印泥其の1_c0169176_7423882.jpg
am7:42☆
白い雲がまぶしい。


 印印泥(いんいんでい)・錐畫砂(すいかくさ)・紙背透過(しはいとうか)の言葉は是非覚えてほしい。私はこれが書を評価する言葉の中で一番魅力的な言葉だと感じている。

 以前「淡遠」で顔真卿を紹介した時に印印泥や錐畫砂の意味を伝えたが、大切なことを伝え忘れていたので、もう一度おさらいしたいと思う。線の表情は印で封印する時に封泥に押した印の線のように、丸みのある柔らかい線がいいというのである。この事を教えたのが褚遂良(ちょすいりょう)だった。この褚遂良というのを忘れていた。私は唐の三大書家である、虞世南(ぐせいなん)・欧陽詢(おうようじゅん)・褚遂良を王羲之の信奉者というのであまり評価をしていなかったことに気づかされた。虞世南の孔子廟堂碑は蔵鋒の基本である指導していながらである。褚遂良の雁塔聖教序(がんとうしょうぎょうじょ)は隷書的に逆入しながら抑揚の効いた伸びやかな筆致に魅力があると、知っていながらである。形がみんながよろこぶ基本中の基本だから惹かれなかったのである。

 褚遂良の楷書を印印泥のことばと一緒に指導すると、結構書は面白いことになるかも知れない。難しいことは後でという考え方があるようだが、どうもおかしい。
by mteisi | 2011-07-15 07:47 | 書について


<< 古今和歌集407      古今和歌集406 >>