藍の絞り
カメルーン・バミレケ族
あまねやさんに紹介された「
古道具坂田」は欲しいものだらけ。イギリスの古い食器棚や椅子は見事だった。だが、一番惹かれたのが絞りの布。持って帰るのも簡単だったので手に入れた。坂田さんから聞かされた「3分の2は
芹沢銈介のところに収めた。」という話は私の数少ない自慢の一つ。
まあ、この絞りの文様の素晴らしいこと。辻が花と比べるとすぐ解るが、細やかさの在り所がまったく違う。そのことを決して誇っていないし、喜びにあふれたすごい文様だ。外し忘れた絞りの糸もラフィアン椰子のようなゴツイ繊維。このありようの全てから、広い大地の豊かさを感じる。私の暮らしからは随分遠いところにあるのだが、それだけにいっそう惹かれてしまう。