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老子第四十七章
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不出戸、知天下、不闚牖、見天道。其出彌遠、其知彌少。
是以聖人不行而知、不見而名、不爲而成。

戸を出でずして以て天下を知り、
牖(まど)を闚(うかが)わずして以て天道を見る。
其の出ずること弥(いよ)いよ少なし。
是を以て聖人は、行かずして知り、
見ずして名(あき)らかに、
為さずして成す。

部屋から出て行かなくても世の中のことは分かり、
窓から外を見なくても天の理法は見てとれる。
遠くに行けば行くほど、
道のことはますます分からなくなる。
そういうわけで聖人は、どこにも行かないで分かり、
なにも見ないで明らかであり、
なにもしないで成しとげる。

何もしないとはこういうことか、
書は沢山の書を見ないと、何も判断が出来ない。
一つ見ただけでそれが何物かは判断つかない。
聖人は比較しなくても何かが分かるという。
分別するなという言葉もよく聞く。
選択することと、分かるということが
別であるというのは理解できる。
何も学ばない内から分かるというのは
今の自分には難しい。
ここでは遠くに行くことが問題なのか、
探求に問題があるのか。
探求のあり方に問題があるのか。
私の中にある確固とした判断基準は
まだ確たるものではないのか。
その拠り所を疑えってことか。
by mteisi | 2012-02-23 06:50 | 老子


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