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老子第五十七章
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以正治国、以奇用兵、以無事取天下。吾何以知其然哉、以此。
天下多忌諱、而民彌貧。民多利器、國家滋昏。人多伎巧、
奇物滋起。法令滋彰、盗賊多有。
故聖人云、我無為而民自化、我好静自民自正、
我無事而民自富、我無欲而民自樸。

正を以て国を治め、奇を以て兵を用い、事無きを以て天下を取る。
吾れ何を以て其の然るを知るや、此を以てなり。
・・・・・
故に聖人云(いわ)く、我為すこと無くして民自ずから化し、
我静を好みて民自ずから正しく、我れ事無くして民自ずから富み、
我れ欲無くして民自ずから樸(はく)なり、と。

正道によって国を治め、奇策によって戦を行い、
事を起こさないことによって天下を統治する。
わたしは何によってそういうことが分かるか。
そこで聖人はいう。
わたしが何もしないと、人民はおのずとよく治まる。
わたしが静を好むと、人民はおのずと正しい。
わたしが事を起こさないと、人民はおのずと豊かになる。
わつぃが無欲であれば、人民は、おのずと素朴である、と。

NHKのヒューマンの最終章のビデオをみた。
お金がどうして生まれたかということだった。
最初は小麦を労働の対価として支払うことから始まった。
それにより地域が富み、人口がぐんと増えていった。
今、アフリカのある地域でお金が流通しだ様子を、
映像にとらえていた。
蓄えずに、すべての収穫を平等に分ける
いさかいの無い暮らしから。
お金に換え、蓄えることによって、
豊かさと貧富の差が生まれていく様子が
描き出されていた。
今、解決できないお金の問題が
人間社会に大きく立ちはだかって、
世界中が渾沌としてきた。
どう解決したらいいのだろう。
by mteisi | 2012-03-04 06:57 | 老子


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