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老子第七十章
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吾言甚易知、甚易行。天下莫能知、莫能行。
言有宗、而有君。不唯無知、是以不我知。
知我者希、則我者貴。是以聖人被褐懐玉。

吾が言は甚だ知り易く、甚だ行い易し。
而(しか)れども、天下、之を能く知る莫く、
之を能く行う莫し。
言に宗(そう)有り、事に君有り。
夫れ唯だ知ること無し、是を以て我れを知らず。
我れを知る者は希なれば、則ち我れは貴し。
是を以て聖人は、褐を被て、而れども玉を懐く。

わたしが言うことは、
たいへん分かりやすく、
たいへん行いやすい。
だが、世の中にそれが分かる人はおらず、
それを行える人はいない。
(わたしの)言葉には主旨があり、
(行なう)ことがらには要点がある。
そもそも、
人々は何も分からないから、
それだからわたしのことが分からないのだ。
わたしのことが分かる人はまれだから、
わたしは貴いのだ。
そういうわけで聖人は、
そまつな着物をきていても、
しかし懐には宝玉をいだいているのだ。

わかりやすくて、行いやすい。
だが、分からず出来ない。
字も好きなように書けばいいのだが、
それが出来ない。
by mteisi | 2012-03-17 06:52 | 老子


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