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懐風藻98
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遊吉野川
 従三位兵部卿兼左右京大夫藤原万里

友非干禄友 賓是飡霞賓 縦歌臨水智 長嘯楽山仁
梁前柘吟古 峡上簧声新 琴樽猶未極 明月照河浜

吉野川に遊ぶ
 
友は禄を干むる友にあらず 賓これ霞を飡ふの賓 縦に歌って水智に臨み 長く嘯いて山仁を楽しむ
梁前柘吟古り 峡上簧声新たなり 琴樽なほいまで極まらず 明月河浜を照らす

友は世俗の栄誉を求めるともではなく、客は超俗、霞をくらう客である。川の流れを臨みみて心のままに歌い、山の高きに登りて声長く口ずさむ。梁の前で柘姫が歌ったのは昔のこと、今は谷間に笙の音が新しく響いている。琴酒の宴はなお尽きない。明月は川原に照り輝いている。
by mteisi | 2013-05-09 07:14 | 懐風藻


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