手紙を書こう
 最近は手紙を書くことがなくなったようです。私のように書をやっていても、お礼状を書くくらいで、なかなかこちらから書くことはありません。これでは書の文化はなくなってしまうでしょう。次の文は会員の方の指導のために良寛さんの手紙のことを書いたものです。一般の方もこういう書のことを知られたら、書もまた変わっていくかもしれません。深い思想的な物が書いてあるのかと思いきや、墨、豆、青銅四百文を恭しく受け取りましたと書いています。
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 良寛の手紙は無心が多くてなかなか面白いものです。ここでもいろいいろともらっているようです。書でことばを大事にするということは、こんな風に大事にすることをいいます。けっして気の利いたことばや、深かったりする必要はないと思います。そうであればいいでしょうが、最初からはとても無理です。書いて行くうちに時に飛び出したりするのでしょう。聞き慣れた道徳的なことばは却って退屈を呼び起こしてしまいます。何でもないことばでも、おやっと引っかかったりして新鮮なものです。
 私も手紙は時々書きますが、拝啓や前略などは使ったことがありません。失礼にならないようにその場の状況を計りながら楽しく書くことを心がけています。時に良寛スタイルを意識したりもします。良寛の手紙で解良氏宛の「道風の石ズリ」や、淡遠でも紹介したことのある「白雪羔少々御恵たまわたく候」は最高です。
 もともと筆無精なので書家には向いてないのでしょうが、でも、書くように心がけています。手紙を書くことが書の上達の早道だと思っています。
 今年の年賀状を印刷で出した方は来年是非とも書友に出す場合は筆にしましょう。それでないと書を学んでいる意味がありません。手紙をどんどん書きましょう。

by mteisi | 2015-01-23 21:40 | 書について


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