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荘子
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三之五
果且有彼是乎哉、果且無被是乎哉、彼是莫得其偶、謂之道樞、樞始得其環中、以應無窮、是亦一無窮、非亦一無窮、故曰莫若以明、

果たして彼と是れと有るか、果たして彼と是と無きか。彼れと是れと其の偶(ぐう)を得るなき、これを道樞と謂う。樞にして始めて其の環中を得て、以て無窮に応ず、是も亦た一無窮、非も亦た一無窮なり。故に曰わく、明を以(もち)うるに若(し)くなしと。

果たして彼と此とがあることになるか。果たして彼と此とがないことになるものか。[もちろん彼と此との対立はないことになる。このように]彼と此とがその対立をなくしてしまった(ー対立を超えた絶対のー)境地、それを道枢ー道の枢ーという。枢であってこそ環の中心にいて窮まりない変転に対処できる。善しとすることも一つの窮まりない変転であり、悪しとすることも一つの窮まりない変転である。だから[善し悪しを立てるのは]「真の明智を用いる立場に及ばない」といったのだ。
by mteisi | 2015-10-28 07:14 | 荘子


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