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萬葉集145
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柿本朝臣人麻呂獻泊瀬部皇女忍坂部皇子歌一首 并短歌
飛鳥 明日香乃河之 上瀬尒 生玉藻者 下瀬尒 流觸經 玉藻成 彼依此依 靡相之 嬬乃命乃 多田名附 柔膚尚乎 劒刀 於身副不寐者 烏玉乃 夜床母荒良無 所虚故 名具鮫兼天 氣田敷藻相屋常念而 玉垂乃 越能大野之 旦露尒 玉藻者埿打 夕霧尒 衣者沾而 草枕 旅宿鴨爲 不相君故
飛ぶ鳥の あすかの川の 上つ瀬に 生ふる玉藻は 下つ瀬に 流れ觸らばふ 玉藻なす 彼より此(かく)より 靡かひし 夫の命の たたなづく 柔肌すらを つるぎ大刀 身に添え寐ねば ぬば玉の 夜床も荒るらむ そこ故に 慰めかねて かだしくも あふやと思ひて 玉垂れの 越智の大野の 朝霧に 玉裳はひづち 夕霧に 衣はぬれて 草枕 旅宿(たびね)かもする あはぬ君故

澤瀉久孝著「万葉集注釈」2より
by mteisi | 2015-12-04 08:26 | 萬葉集


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