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荘子142
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三之七
故其殺者逆也、夫愛馬者、 以筐盛矢、以■(虫偏に辰)盛溺、適有蚉蝱樸縁、而拊此不時、則缼銜毀首砕胸、意有所至、而愛有所亡、可不愼邪、

故に其の殺す者は逆らえばなり。夫れ馬を愛する者は筐を以て矢を盛り、シンを以て溺を盛る。適々蚉蝱の僕縁すること有りて、これを拊(う)つに時ならざれば、則ち銜を欠き首(あたま)を毀(くだ)き胸を砕く。意に至る所あるも、愛に亡(うしな)う所あり。慎しまざるべけんや。

だから反対に虎に殺されたりするのは、虎に逆らうからのことです。そもそも馬をかわいがるものは、小箱で糞をうけてやり大蛤の器で小便をとってや[って、たいせつにす]るものですが、たまたま蚊や蝱がたかっているのをみて不意にそれをたたいたりすると、馬は驚いたくつわをかみきり、頭や胸をうちくだいてしまいます。かわいがる心は至れり尽くせりでも、その愛がすっかりだめになってしまうばあいがあるのです。慎重にしないでおれましょうか。
by mteisi | 2016-01-30 07:48 | 荘子


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