荘子146
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四之四
匠石歸、櫟社見夢曰、女將惡乎比予哉、若將比予於文木邪、夫柤・梨・橘・柚、果蓏之屬、實熟則剝則辱、大枝折小枝泄、此以其能苦其生者也、

匠石帰る、櫟社、夢に見(あら)われて曰わく、女將た惡(なに)にか予れを比するや。若将た予れを文木に比するか。夫れ柤・梨・橘・柚の果蓏の屬、実熟すれば則ち剥られ則ち辱(もぎと)られ、大枝は折られ小枝は泄(ひ)かる。此れ其の能を以て其の生を苦しむ者なり。

棟梁の石が[旅を終えて家に]帰ると、櫟社の神木が夢にあらわれて、こう告げた、「お前はいったいこのわしを何に比べているのかね。お前は恐らくこのわしを役に立つ木と比べているのだろう。いったい柤(こぼけ)や梨や橘や柚などの木の実や草の実の類は、その実が熟するとむしり取られもぎ取られて、大きな枝は折られ小さな枝はひきちぎられることにもなる。これは、人の役にたつとりえがあることによって、かえって自分の生涯を苦しめているものだ。
by mteisi | 2016-02-03 08:22 | 荘子


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