
六之十
子貢曰、敢問畸人、曰、畸人者、畸於人、而侔於天、故曰、天之小人人之君子、天之君子人之小人也、
子貢曰わく、敢えて畸人を問うと。曰わく、畸人なる者は、人に畸して天に侔(ひと)し。故に曰わく、天の小人は人の君子、天の君子は人の小人なりと。
子貢はいった、「どうか奇人(—変わった人)についてお教え下さい。」「奇人というのは、ふつうの人間とは変わっていて天にひとしい[つまり自然のままでいる]ものだ。だから『天の立場での小人物が人の世界での君子であり。天の立場での君子が人の世界では小人物だ』といわれるのだ。」