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荘子255
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七之四
且彼有駭形、而无損心、有旦宅、而无耗情、毛孫氏特覺、人哭亦哭、是自其所以宜、且也相與吾之耳矣、庸詎知吾所謂吾之乎、

且れ彼は形を駭むることあるも、心を損なうことなく、宅を旦むることことあるも、情を耗することなし。毛孫氏は特ち覚む。人哭すれば亦た哭すれは、是れ自ずから其の宜しき所以なり。
 且也(しばら)く相い与にこれを吾れとするのみ。庸詎(なん)ぞ吾れとするを知らんや。

彼の方は、その形がかわってもそのために心を傷つけることがなく、肉体が移ってもそのために精神を乱すことがない。毛孫氏こそは目ざめている。人々が声をあげて泣く礼を行うとやはりそのとおりに声をあげて泣いたが、それこそが彼の適切なところだ。
 —[人間は]しばらくの間、おたがいに自分を我れとして立てているだけだ。[しかし]自分のいうその我れをたてるというものが、[確実な存在として]あるのか、ないのか。
by mteisi | 2016-05-21 07:32 | 荘子


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