四之二
且也虎豹之文來田、猨狙之便執斄之狗來藉、如是者、可比明王乎、陽之居■(シュク・就の下に足)然曰、敢問明王之治、
且つ虎豹の文は田(かり)を来たし、猨狙の便を斄を執うるの狗とは、藉(つな)がることを来す。是くの如き者は、明王に比すべけんやと。陽之居、シュク然として曰わく、敢えて明王の治を問うと。
それに虎や豹はその毛皮の美しさのために狩猟を招くことになり、敏捷な猿と、野猫をとらえる犬とはそのためにかえって人につながれることになる。そんな人物がどうして明徳の王者に並べられようか。」陽之居は居ずまいを正してたずねた、「どうか明王の政治についてお聞かせねがいます。」