八之二
唯酒無量、不及亂、沽酒市脯不食、不撤薑食、不多食、祭於公不宿肉、祭肉不出三日、出三日不食之矣、食不語、寝不言、雖疏食菜羹瓜、祭必齊如也、
唯だ酒は量なく、亂に及ばず。沽う酒と市う脯は食らわず。薑を撤てずして食らう、多くは食らわず。公に祭れば肉を宿にせず。祭りの肉は三日を出ださず。三日を出ずればこれを食らわず。食らうには語らず、寝ぬるには言わず。疏食と菜羹と瓜と雖ども、祭れば必らず齊如たり。
酒についてはきまった量はないが乱れるところまではいかない。買った酒や売り物の乾肉は食べず、しょうがはのけずに食べるが多くは食べない。主君の祭りを助けたときは[頂き物の]肉を宵ごしにはせず、わが家の祭の肉は三日を越えないようにして、三日を越えたらそれを食べるときは話をせず、寝るときはしゃべらない。粗末は飯や野菜の汁や瓜のようなものでも、初取りのお祭りをするときはきっと敬虔な態度である。