論語巻第六
先進第十一
一
子曰、先進於禮樂野人也、後進於禮樂君子也、如用之、則吾從先進、
子の曰わく、先進の禮樂に於けるや、野人なり。後進の禮樂に於けるや、君子なり。如しこれを用うれば、則ち吾れは先進に從わん。
先生がいわれた「先輩は儀礼や礼楽についてはいなか者である。後輩は儀礼や雅楽については君子である。だが、もしそれを行うことになれば、わたしは先輩の方に従おう。[質朴な先輩の方が、かえって礼楽の本質を得ているから。]」
二
子曰、從我於陳蔡者、皆不及門者也、
子の曰わく、我れに陳・蔡に從う者は、皆な門に及ばざるなり。
先生がいわれた、「陳や蔡にわたくしについていったものは、もうすっかり門下にはいなくなったね。」