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萬葉集944
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大伴宿祢家持贈坂上大嬢歌一首 幷短歌
叩々 物乎念者 將言爲便 將爲々便奈之 妹与吾 手携而 旦者 庭尒出立 夕者 床打拂 白細乃 袖指代而 佐寐之夜也 常尒有家類 足日木能 山鳥許曾波 峰向尒 嬬問爲云 打蟬乃 人有我哉 如何爲跡可 一日一夜毛 離居而 嘆戀良武 許己念者 胸許曾痛 其故尒 情奈具夜登 高圓乃 山尒毛野尒母 打行而 遊徃杼 花耳 丹穂日手有者 毎見 益而所思 奈何爲而 忘物曾 戀云物乎

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ねもころに 物を思へば 云はむすべ せむすべも無し 妹と吾 手携はりて 朝には 庭に出で立 夕べには 床打拂ひ 白たへの 袖さしかへて さねし夜や 常にありける あしひきの 山鳥こそは 峰向に 妻とひすと云へ うつせみの 人なる我や なにすとか 一日一夜も 離れ居て 歎き戀ふらむ ここ思へば 胸こそ痛き そこ故に 心なぐやと 高圓の 山にも野にも うち行きて 遊びあるけど 花のみ にほひてあれば 見る毎に まして思ほゆ 奈何にして 忘れむものぞ 戀といふものを



by mteisi | 2018-02-17 08:02 | 萬葉集


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