古今和歌集155
c0169176_71509.jpg

   大江千里

やどりせし 花橘も かれなくに
などほととぎす こゑたえぬらむ

ほととぎすが宿っていた花橘もまだ枯れないのに、
どうしてほととぎすは声がしなくなってしまったのであろうか。
# by mteisi | 2010-10-30 07:19 | 古今和歌集
古今和歌集154
c0169176_1335343.jpg

夜やくらき 道やまどへる ほととぎす
わがやどをしも すぎがてになく

夜が暗いからなのか、それとも道を迷ったのか、
ほととぎすが、私の屋敷のあたりを、
通りすぎかねていつまでも鳴いているよ。
# by mteisi | 2010-10-29 13:40 | 古今和歌集
古今和歌集153
c0169176_7224351.jpg

寛平の御時のきさいの宮の歌合のうた
   紀(きの)とものり

五月雨に 物思ひおれば 郭公
ふかくなきて いづちゆくらむ

寛平の御時の后の宮の歌合に番(つか)われた歌。

さみだれの降りつづく夜、物思いをしていたところ、
夜がふけてからほととぎすが鳴いて飛びすぎたが、
いったいどちらの方角をさして行くのであろうか。
# by mteisi | 2010-10-28 07:29 | 古今和歌集
古今和歌集152
c0169176_7224730.jpg

   みくにのまち

やよやまて 山郭公 事づてむ
我世の中に すみわびぬとよ

まあまあ待っておくれ、山へ帰るほととぎすよ。
山人に伝言を頼みたいのである。
私もこの世のに住むのがいやになって、
山へでも入りたくなったと。 
# by mteisi | 2010-10-27 07:28 | 古今和歌集
古今和歌集151
c0169176_7164937.jpg

今さらに 山へかへるな 郭公
こゑのかぎりは わがやどになけ

いったん出てきた以上、今さら山へ帰るな、ほととぎすよ。
声のつづくかぎりはわたしの家で鳴いてくれよ。
# by mteisi | 2010-10-26 07:17 | 古今和歌集
古今和歌集150
c0169176_7154631.jpg

あしびきの 山郭公 をりはへて
たれかまさると ねをのみぞなく

山からでてきたほととぎすが長く鳴きつづけ、
だれがまさっているかと、まるで競争のように
声を張りあげて鳴いていることよ。
# by mteisi | 2010-10-25 07:21 | 古今和歌集
古今和歌集149
c0169176_7162443.jpg

声はして 涙は見えぬ 郭公
わが衣手の ひづをからなむ

鳴く声だけは聞こえるが涙は見えないほととぎすよ、
わたしの着物の袖が涙でぬれているので、
それを借りてほしいものであるよ。
# by mteisi | 2010-10-24 07:21 | 古今和歌集
古今和歌集148
c0169176_20473116.jpg

思ひいづる ときはの山の 郭公
唐紅(からくれなゐ)の ふりいでてぞなく

わたしが昔のことを思い出す時に、ときわの山のほととぎすは、
こえをふりしぼって鳴くことであるよ。
# by mteisi | 2010-10-23 20:48 | 古今和歌集
古今147
c0169176_20223014.jpg

ほととぎす ながなくさとの あまたあれば
猶(なほ)うとまれぬ 思ふ物から

ほととぎすよ、お前に鳴く里があちらこちらとたくさんあるので、
わたしにはやはり、なんとなくうとましく思われる、
お前をあいしているのであるが。
# by mteisi | 2010-10-22 20:32 | 古今和歌集
露鋒と蔵鋒
 筆法を理解するする時に大切なのが、露鋒(ろほう)と蔵鋒(ぞうほう)という筆の使い方。学校でこのことを教えると、書への興味も随分ちがったものになるのではなかろうか。
 露鋒は筆先を尖らせて書く方法で蔵鋒は先を丸めて書く方法である。露鋒は上手下手が生まれるが、蔵鋒を学べば下手はいなくなる。是非蔵鋒をマスターしよう。
 因みに学校では蔵鋒の指導は行われていない。

c0169176_22315136.jpg

右の列が露鋒で書いた線で左は蔵鋒。露鋒は軽やかで薄い。蔵鋒はまろやかで重い。

c0169176_22322340.jpg

すべて露鋒で書いているが、右が軽く書いた線。左は押し気味に書いてみた。
右の5.6番目の線は右回転を加えたので、木簡調の厚味が出ている。
右回転の丸字で書くと誰でも悪くない字が書ける。

c0169176_22325372.jpg

墨がなくなった状態にして筆の穂先を突き、破筆という割った状態を作り、右から順々に続けて書いてみた。
最初の線は筆をまっすぐ立てて軽く引き、次は右に寝かせて引いた。
3番目は逆入して筆を立てて書いたもの、最後は筆先をしぼりながら刻んで書いてみた。
# by mteisi | 2010-10-19 22:46 | 書について