古今和歌集102
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春霞 色のちくさに 見えつるは
たなびく山の 花のかげかも

春霞の色がさまざまに見えたのは、
霞のたなびいている山に咲く花の色が反映していたためであろうかなあ。
# by mteisi | 2010-08-20 21:27 | 古今和歌集
古今和歌集101
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寛平の御時きさいの宮のうたあわせのうた
  藤原おきかぜ

さく花は 千くさながらに あだなれど
たれかははるを うらみはてたる

寛平の御時の后宮の歌合に番(つか)われた歌。

美しくさく花は種類も多く、どれもこれもみなはかなく移り気なものであるが、
しれでも、いったいだれがそにょうにはかない花を咲かせる春を怨みきってしまったであろうか、
そんな人はひとりもいない。
# by mteisi | 2010-08-19 20:28 | 古今和歌集
古今和歌集100
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まつ人も こぬ物ゆゑに うぐひすの
なきつる花を をりてけるかな

楽しみに待っていた人も来てくれもしないのであるから、
うぐひすのとまって鳴いていた花を折ってしまったことよ。
# by mteisi | 2010-08-18 23:00 | 古今和歌集
古今和歌集99
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吹く風に あつらへつくる 物ならば
このひともとは よぎよといわまし

花を吹き散らす風に注文がつけられるものならば、
この一本だけは避けて吹けと、言おうものを
# by mteisi | 2010-08-17 23:17 | 古今和歌集
古今和歌集98
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花のごと 世のつねならば すぐしてし
昔は又も かへりきなまし

毎年めぐって来る花のように、この世が常住不変であるならば、
今まで過ごして来てしまった若い時代は、
またふたたびかえってこようものを
# by mteisi | 2010-08-16 10:54 | 古今和歌集
古今和歌集97
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題しらず
   よみ人しらず

春ごとに 花のさかりは ありなめど
あひ見む事は いのちなりけり

春になるごとに美しい花の盛りはきっとあるであろうけれど、
その花盛りに出会うということは、私の寿命があってのことであるよ。
# by mteisi | 2010-08-15 13:19 | 古今和歌集
古今和歌集96
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はるのうたとてよめる

いつまでか 野辺に心の あくがれむ
花しちらずば 千世(ちよ)もへぬべし

春の歌としてよんだ歌。

いったいいつまで春の野辺に私の心は惹かれることであおるか。
美しい花さえ散らなかったならば、千年もたってしまいそうであるよ。
# by mteisi | 2010-08-14 20:06 | 古今和歌集
古今和歌集95
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うりむゐんのみこのもとに、花見にきた山のほとりにまかれける時によめる
   そせい

いざけふは 春の山辺に まじりなむ
くれなばなげの 花のかげかは

雲林院(いりんいん)親王のもとに、
すなわち花見に北山のほとりに行っていた時によんだ歌。

さあ今日は春の野山に分け入ってしまおう。
そこでもし日が暮れてしまったならば、宿を借りるにしても、
美しい花のかげがないことがあろうか、心配する必要もあるまい。
# by mteisi | 2010-08-13 15:47 | 古今和歌集
古今和歌集94
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はるのうたとてよめる
   つらゆき

みわ山を しかもかくすた 春霞
人にしられぬ 花やさくらむ

春の歌としてよんだ歌。

春霞は三輪山をよのようにもまあ隠すことであるよ。
そのように隠すところを見ると、
人目ににふれない花でも咲いているのであろうか。
# by mteisi | 2010-08-12 18:07 | 古今和歌集
古今和歌集93
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題しらず
   よみ人しらず

春の色の いたりいたらぬ さとはあらじ
さけるさかざる 花の見ゆらむ

春のけはいの及んでいる里と、及んでいない里というような差別はあるまい。
それなのにすでに咲いている花や、まだ咲かない花が見えるのであるが、
どうしたことであろうか。
# by mteisi | 2010-08-11 09:18 | 古今和歌集